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1月19日に幾世橋長田（ながた）観音堂の調査を行いました。こちらは奥相三十三観音札所のひとつで第十八番札所です。もともとは来福寺（現在は大聖寺に合院）という寺院があった場所で、長田観音堂については『奥相志』（東京大学史料編纂所蔵写本4141.26-20。原本は相馬氏指定文化財）について以下のように記されています。

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聖観音堂〈方二間〉　在来福寺趾、縁日七月八日、別当来福寺、尊像光趺共ニ三尺、徳一大師作、相馬封内三十三所第十八番順礼處、歌曰、

三十あまりみつのミてらに身をよせてみのりの声を耳にふれなん　雲泉

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この観音像は徳一作です。徳一とは、平安時代前期に会津在住の法相宗僧です。もともと東大寺と目される寺院で学び、東国へ移った。徳一は空海に対して真言教学の疑問をあげた『真言宗未決文』を執筆していました。また、最澄との間でも論争を行っています。会津の恵日寺に徳一廟がありますが、東北地方には徳一が建てた寺院、徳一が彫ったという伝承をもつ仏像が無数にあります。

そして、最後の「御詠歌」を詠んだのは相馬藩和歌所師範となった打它光軌（うったみつのり。雲泉）です。

今回は堂宇そのものの調査でしたが、機会を見つけて仏像本体の調査も出来ればと存じます。また、鰐口も銘がありそうですが、確認できませんでした。

調査に同行頂いた共同通信の記者の方には心より御礼申し上げます。

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幾世橋長田観音堂調査