あくまでも想像なのだけど デートの後 改札で恋人を見送って 相手の姿が見えなくなった瞬間の顔と、 一冊の本を最後まで読み終えて パタンと本を閉じた時の顔って 同じような気がする。 魂がふっと抜ける感じ。 どうでもいいよね なんだか心も身体もぼーっとしていて こんな可笑しなことを考えてしまう 夜空の濃紺も 今夜は甘いこしあんに思えるし 山吹色の月も 欠けた栗の甘露煮に見える