楽園 | 雨音..日々綴ル...

雨音..日々綴ル...

頭 の 中 に 彷 徨 う 言 葉 た ち 。 徒 然 な る 想 い を 曝 け 出 す...わ た し の 居 場 所


時々すごく高い所に行きたくなる。


そんな時、いつも近所のデパートの屋上に上る。


錆びたベンチに座りながら広い空を眺める。


普段どれだけ高い建物に囲まれているか痛感する。


デパートの屋上というのは不思議な場所で、


いつ訪れても懐かしい気持ちにさせられる。


お金を投入すると動く乗り物、


レトロなゲーム機、風船の自動販売機。


そして、それらから流れる音。


あの機械音は独特だ。


実に愉快で戯けたくなる。




小さな子がはしゃぎながら遊んでいる。


ゲームをやりたい、


乗り物に乗りたいとママにせがんでいる。必死だ。


あの子たちには、遊園地のように映っているのだろう。


わたしもそうだった。ずっとずっと前は。




でも今はもう駄目だ。


精神は幼いけれど、身体は大人になってしまって、


あの場所はどう見ても寂れたデパートの屋上でしかない。


それがとても悲しい。







人は、


自分に潜む純粋な部分を食べながら


大きくなるのかもしれない。