雨が降るかもしれないと
分かっていたけれど
傘を持っていかなかった。
深い意味なんてない。
時折、少し投げ遣りになる。
それだけ。
夕暮れ時、帰り際
予想以上に強く降っていた。
濡れながら帰ろうかと思ったけれど
確実に風邪をひくだろうから
そのまま中へ引き返した。
風邪をひくことが単に煩わしかった。
CDショップで試聴しながら雨宿り。
LUNKHEADを繰り返し聴いた。
人が生きているということが ただもうそれだけで
こんなにもこんなにも必死だという事
ただもうそれだけで
命が燃える音、わたしも聞いてみたい。
いつか、誰かの手を耳にあてて 確かめよう。
雨上がりの街。
濡れたアスファルトを見ながら歩く。
どこへ行こう
どこへ行こう
どうしたらいいんだ
なにをしたらいいんだ
それだけを考えながら歩いた。