薄暗い部屋、外は雨降り
お腹が グゥ と鳴った
冷蔵庫に入っているのは にんじん だけ
外はザーザー、買い物に行く気になれず
マヨネーズをつけて にんじん を ポリポリ かじっていると
「君はうさぎか」 と、男が言った
わたしは答える
「うさぎなら真っ白のじゃなくて、グレーのうさぎになりたい」
すると男は、
「君らしいよ。それなら僕が飼い主になろう」 と言った
そして わたしに訊ねた
「ところで、僕の名前を教えてくれない?」
そこで目が覚めた
可笑しな夢
あの男の人は誰
名前を聞きたいのはわたしの方だよ