橙色の日 | 雨音..日々綴ル...

雨音..日々綴ル...

頭 の 中 に 彷 徨 う 言 葉 た ち 。 徒 然 な る 想 い を 曝 け 出 す...わ た し の 居 場 所


春のような陽気。


いつもより少し早く起きる。


本来寝ている時間なら、


意味の無いことをしても無駄な時間だったと思わずに済む気がして。


たくさん洗濯をする、布団も干す。


シーツが飛んでしまわないか少し心配、洗濯バサミでしっかり挟む。


掃除は好きだ、綺麗でないと寛げない。


普段行く所ではなく、遠くの大きな図書館へ行く。


暖かそうなので、最近では薄くて着られなかったトレンチコートにする。


想像通り、外はポカポカで、ゆっくり歩いているだけで眠りに誘われているよう。


いつものようにヘッドフォンで耳を塞いで音楽聴きながら、


雲ひとつない空に浮かんでる白い月を見つけたりした。


こんなに暖かい優しい陽に照らされて、心まで柔らかくなったら、


人を恨む気持ちとか薄れるんじゃないか?


いじめをしている子がいたとしたら、


その行為が馬鹿馬鹿しく思えてしまうんじゃないか?..なんて、


根拠もないことを考えたりして歩いた。


何故か店員がかっこいいお兄さんばかりの八百屋の前を通る。


野菜たちが日向ぼっこしているみたいで微笑ましかった。


大根なんて気持ち良さそうに伸びをしている。


あんなに太陽を浴びてどんどん甘くなっているに違いない。


図書館の中もなんだかホワホワした温い空気で、


思わずコンクリートの柱にそっと触れてみたりした。


冷たい感触が気持ち良かった。


ママに連れられてきた小さな男の子が足元で本を物色している。


鼻息が荒くて、可愛い。きっと体も温かくて、


抱っこなんかして、その温度に触れたら多分涙がでるだろう。




本当のところ、わたしは太陽が嫌いだ。


暖かな春も大の苦手。


でも、たくさん浴びた。生きるために。


軽くなった布団と十分過ぎるくらい陽に照らされた体で、


今日はいつもより深く眠れるだろうか。



どうか、眠らせてください。