2013年の発行。
もう10年以上前の話だから古臭くなって…いる訳ではない。
それは日本社会の成熟度がまだまだということの証だが、少しずつ社会は変わってきているのは間違いない。
今は勇気を持った女性たち(もちろん男性だって被害に遭うけれど、性被害に遭う多くは女性だ)が傷つきながら声を上げている。
どれだけ辛いか想像を絶するが、同時にそのことがどれだけ他の人々に勇気を与えているか知っていてほしい。
さて、本題。
各章には短く「レッスンまとめ」がある。
ほとんどのセクハラはグレーゾーン、という指摘には大いに頷く。
第四章の「女性はなぜはっきりノーを言わないのか」は皆に目を通してほしい。
嫌なもんは嫌なんだ。
でも、波風立てて仕事に支障が出るのも変な噂になるのも嫌なんだ。
だからこその「ダメですよぉ」「またそのうち~」。
って何回も言ってんだろが、気付けよ!(この後に続く各種罵倒の言葉はお考えあれ)
でもなぜだか気付かないんだよねぇ。
心の中はこう↓
勝手に人に触んじゃねえよ!
お前に費やす時間はねーの、おごられたって食事行きたくねーの、意味ワカリマスカ?
笑ってしまうのは、中高年男性がモテるのは、地位と権力が9割がた。という指摘。
だははは!!そらそーだ!ぐっへっへゲホゲホゲホ カーッ ペッ
さてさて、これはひとごとではないのだ。
「ちょっと触られたくらいで女が騒ぎ過ぎ」と言っているようでは今時の意識に欠けすぎだ。
断ればいい、減るもんじゃない、好意なんだから、そんな言葉が隠してきたのは、「いやだ」というただ一言。
潰してきたのは「自分も他人も尊重する心」。
「今は厳しくなったから」ではなく、そもそもやるべきではないこと。
人の嫌がることはしない。
やってしまったらごめんなさい、繰り返さないことがだいじ。
で、そんなことは私も子供たちに毎日言っている。
もちろん事実認定が重要なことは言うまでもないが、改めて、人事担当者、管理職だけではなく、男女関係なく、読んでおいて良い本だ。
付け加えるなら、日本には金も人も土地も資源もない。
だからこそ、私は人を大切にすること、育てることで日本がリーダーシップをとってほしいし、そうなれると信じている。