1. 開拓地の状態

2025年の9月に田舎で農業をしていた兄が癌で亡くなりました

兄は未婚でしたので相続人は年老いた母しかおらず、遺された土地の管理は、それまで東京でサラリーマンをしていた弟である私に任されることとなりました

兄が所有していた土地は、3年程度の闘病生活のため管理が行き届いておらず、荒れ放題になっていました

【土地のイメージ(航空写真)】


航空写真をご覧いただくと、上部は篠(しの)と雑木が生い茂っており、下部は竹林が全面的に勢力を広げています

中央部の白っぽく見える部分は何とか畑として耕作できそうな土地ですが、センダングサやセイタカアワダチソウが生い茂っていてすぐには畑として利用するのはむずかしそうです

2.  畑の整備

まず最初に取組んだのは、竹や篠(しの)の浸食からわずかに残された畑の雑草の除去です


草刈りの相棒として倉庫の中からマキタのエンジン式の刈払機をひっぱりだしてきました

動力がガソリンなので強力ですが、音が大きいので可動時間など周辺地域へ配慮しながらの作業となります

畑には種が服にくっついてチクチクするセンダングサや黄色い花を咲かせるセイタカアワダチソウなどが生い茂っています

【セイタカアワダチソウ】

セイタカアワダチソウは茎が柔らかいので比較的伐採は簡単ですが種子以外に地下茎でも繁殖するので絶滅するのは困難と言われています

その上、アレロパシーという植物の成長を阻害する物質を分泌するため他の植物が育たず土地がやせてしまうという厄介な植物です

一旦地上部分のみ刈り取って、地下茎部分が弱まってきた頃をみはからって根っ子を掘り上げることにしたいとおもいます

3.スズメバチの襲来  生還


セイタカアワダチソウが生い茂ったエリアを刈払機で刈っていた時親指にチクリとした痛みを感じました

驚いて指先を見ると一匹のスズメバチが軍手の上に止まって食らいつくようにブンブン音をたてながら刺しています

あわててエンジンを停めて蜂を振り払うと、「ブーン、ブーン」という数匹の蜂が飛び回る音が聞こえてきました

どうやらエンジン音に掻き消されて、スズメバチに囲まれていたことに気づかなかったようです

長袖、長ズボン、首から上は虫よけネットを被っていましたが、まさか軍手の上から刺してくるとは…

セイタカアワダチソウの茂みの中にスズメバチの巣があるのは間違いありません

蜂をこれ以上刺激しないよう、そーっとその場を後退りしながら抜け出しました

家の近くまでもどると姿は見えないのに、まだ「ブーン、ブーン」という音だけが追いかけてきます

あまりのしつこさに震えながら音のする方向を見やると先ほどとは別のスズメバチが長袖の生地の上から私を刺そうとして絡みついているではないですか!

手袋と違い袖の布地と皮膚の間に僅かな空間があったため助かりましたが、一歩間違えればもう一発やられていたところでした

幸いにもアナフィラキシーショックにはならず、数日間腫れと痛みは残りましたが医者にもいかずに回復することができました

巣を守るために何とか私を刺そうとしていた2匹の必死な姿は、私にロッキード事件で話題となった榎本三恵子さんの「ハチは一度人間を刺したら死ぬ」という言葉を思い出させました

当時は「ハチの一刺し」という流行語にもなりました

「私を刺した蜂も死んだのだろうか…」

気になって調べてみると確かにミツバチの針には返しがあり人を刺すと針が抜けなくなって内臓がちぎれて死んでしまうそうですが、スズメバチの針には返しが無いので何度でも刺すことができるそうです

さらに、蜂はエンジン音を聞きつけると集まってくる習性があるため、エンジン式の刈払機で草刈り中に刺されて死亡する事故は毎年発生しているということも学びました

恐ろしくなった私はその後そのエリアには近寄らず冬になるのを待つことにしました


4.スズメバチの巣を発見  来年の対策

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冬になりセイタカアワダチソウの枯れ枝を整理していると予期した通り直径30cm程度のスズメバチの巣が見つかりました


恐る恐る巣を割ってみると正六角形を隙間なく並べた蜂の幼虫たちの家が現れましたが、すでに巣立った後でも抜けの殻でした


スズメバチの働き蜂は冬になると死にますが、女王蜂は巣をでて単独で土や朽ちた木の中で越冬し、来春になると巣を作りはじめます

セイタカアワダチソウの花に集まるミツバチを捕食するために近くに巣を作る習性があるので、来年のスズメバチ対策には早期のセイタカアワダチソウの絶滅が必須です


12月に畑の雑草は何とか刈り終えたので、スズメバチが巣を作らないように、来春に向けて根っ子をある程度掘り起こして畑にしていく計画です 

ちなみにセイタカアワダチソウの蜂蜜は日本の養蜂家のあいだでは臭いがするので嫌われていますが、栄養価も高く海外では「ゴールデンロッドハニー」という名で親しまれているそうです