会社に行くようになってから

毎日、通勤電車に乗る。

毎日、バスにも乗る。

会社帰りに喫茶店に寄ったりもする。


その際、ぼくはしばしば障害を持った方を目にする。


今まで、全く目にしなかった方々だ。

目にしなかったというより意識してなかった方々だ。


ぼくが、障がい者雇用で採用され

障がい者としてリスタートをきったと同時に、

周りの景色も大きく変わった。


自分自身の傲慢さが消え

社会的弱者に目が行くようになった。

障がい者が、むしろ健常者よりも強く生きている風景を

通勤中に見ることができる。


ぼくが学生だった頃は見えなかった風景だ。


自分自身を振り返って、成長を実感する今日この頃でした。




「お忙しい中すみません」


一本の電話がかかってきた。

「株式会社○○の西村です、

電気料金が必ずお安くなるので、いま一軒一軒まわっております。」


「はぁ」

ぼくは、軽く返事をした。


すると、立て続けにこう話す。

「家の方はいますか、息子さんですか?

家の方は働いていらっしゃいますか?

70を越える方とお話しするときは息子さんも交えてお話ししております。

家の方は、働いてられますか?」


「家の方は、働いてられますか?」

しつこく聞いてくる女の声に

ぼくは、言葉を濁して電話を切った。




何も頼んでいないのに、厚かましく

質問をしてくる押し売り営業だ。


電話を切れたから良かったけど

いつもなら、「今忙しいので」と

すぐ電話を切るのにこういう営業があることを知る。


星新一の小説に出てきそうなブラックな営業だった。











いよいよ15日から短時間勤務での就労が始まる。


「なにか言いにくいことがあれば俺のとここいよ。」

とハローワーク職員が言ってくれる。


他のハローワーク職員も

「頑張ってね」

と声をかけてくれる。


「表情が良くなったね」

とか声をかけてくれる

眼鏡をかけているし、仏頂面になっていたのだろう。


頑張らねばと自分に言い聞かすのであった。