Q : 2020年を代表するダンドゥットの曲を教えて!

 

A : 超独断と偏見で、2020年を彩ったダンドゥットを10曲選んでプレイリストを作ってみました。例によって「はぁ?なんでこれがあってアレがないの?」というようなことは当然あると思います笑い泣き

 

まあとにかくどうぞ。

 

 

Youtubeで直接見る 

 

 

セットリスト(優劣順ではありません)

 

1. Happy Asmara - Los Dol
ポップなMVとは裏腹にベタな歌謡曲ナンバーで、そのミスマッチ感が逆に素敵です。曲の作り云々とは関係ないのですが、リリース元レーベルが東ジャワのレーベルではなく、西ジャワ州バンドゥンのレーベルというのも、意外でよかったです。音質がイマイチなのが残念。

2. Nella Kharisma - Ditinggal Pas Sayang Sayange
東ジャワのビッグネームがこぞってカバーしたこのナンバーから、一番情動的に歌い上げてくれたNella Kharismaバージョンをセレクトしました。クンダンがビシバシ決まっているのも嬉しいですね。MVではなぜか彼女はチャイナドレスっぽい衣装を着ていて、胡弓っぽい音色もチラホラ。メロディーラインもいい意味でインドネシアらしくない。DPSSは間違いなく、2020年を代表するダンドゥットの一曲でしょう。

3. Vita Alvia - Ku Puja Puja
胸元が大きく開いたファンタのカットソーにエナメルのタイトスカートで、セクシーに攻めてきたVita Alvia嬢。いかにも男子が好きそうな衣装ですが、服装ではなく曲に注目してください (^^;
2020年の彼女を代表するナンバーのこれ、原曲はI-POPのヒット曲です。

4. Happy Asmara - Purnama Merindu
オリジナルはマレーシアの歌手Siti Nulharizaのヒット曲。電子ビートで始まり、2番からクンダン(パーカッション)が入ってきますが、一般的によく見られるクチプンタイプのクンダンではなくジャイポン型なのも興味深いところ。ミドルスクール・ダンドゥットでよく聞かれた「ドゥドゥンドゥドゥンドゥドゥンドゥドゥンドゥッドゥッ」のビートを多用しています。

5. Via Vallen - Mung Titipane
Via Vallenが作詞作曲に挑戦したオリジナルナンバーです。彼女にこんな才能があったなんて知りませんでした (^^; 世間での人気と反比例して、弊ブログではこれまでViaの評価はあまり高くなかったのですが、これにより一気に評価が上がりましたとさ。今年は愛車のアルファードが放火被害に遭うという災難に見舞われた彼女。慰めの意味も込めてセレクトしておきます(そんな慰めいらないか)。

6. Jihan Audy - Ratu Manisse
Viaに続いてJihan Audyも曲作りに挑戦。ただしこちらはNonoという人との共作で、Jihanちゃんがどこまで曲作りに関わっているのかは分かりません。Aメロ~Bメロ~サビと、しっかりとした構成の曲なので、そこら辺の詳細が知りたいところ。

7. Vivi Artika - Banyu Moto
今年はジャカルタのメインストリーム・レーベルNagaswaraデビューを果たした、クディリの歌手Vivi ArtikaからはBanyu Motoを選出。美人だし上品だし色白だし(東南アジアではこれ重要)、もっと人気が出てもいいような気がします。

8. Via Vallen - Kopi Dangdut *下記注脚有り
オールドスクール・ダンドゥットの定番ソングが東ジャワのコプロ界でリバイバルブーム中。まさにOld but gold。デジタルビートに乗せた現代風アレンジでカバーするアーティストが多い中、Vianisty版はクンダンをバッキバキに決めたオーセンティックなスタイルで攻めてきました。これぞダンドゥット原理主義!(なんのこっちゃあせる

9. Mala Agatha - Bunga
ジャカルタのレーベルGlobal Musikより絶賛売出し中のギャル・コプロ歌手Mala Agathaがお得意とするのは、バックダンサーを数人従えてのモダンなMVとダンサブルなナンバーです。まさにニュースクール・ダンドゥットの申し子!?
この曲の副題になっている「Tarik Sis Smongko」はTikTokでバズったフレーズで、意味は意訳で「行こうぜSisyanto(人名)!死ぬまで行こうぜ!」です。

SisはSisterではなく、Sisyantoという歌手のことです。

Tarikはインドネシア語では「引く」ですが、東ジャワのコプロ界では、ドラムの叩き出しの掛け声として発せられる言葉です。

Semongkoは、インドネシア語で「スイカ」を意味する「Semangka」をジャワ人が発音したものですが、隠語として「Semangato Sampek Bongko(死ぬまで続ける)」の意味が込められています。

このフレーズが生まれたキッカケを説明しだすと本が一冊書けてしまうほどの長さになってしまうので、ここでは割愛させて頂きます。


10. Happy Asmara - DJ Bohoso Moto
1曲目のLos Dolと同じく、ポップなMVなのに歌謡曲なナンバー。でもこちらはよりハードなガッツリEDM系です。リリースは、今破竹の勢いを見せているバニュワンギの新進気鋭レーベルAneka Safari Recordsです。そして、そのバニュワンギの言葉であるOsing語(ジャワ語の一方言)で歌われています。ですが、Happy嬢はバニュワンギの人ではなく、クディリの人です。

 

Bonus Track. Desy Ningnong - Janur Kuning
彼女のYoutubeチャンネルにて公開されている曲の中では初となるオリジナルナンバー(彼女が作った曲という意味ではなく、ノンカバー曲という意味です)。彼女の新勝負ナンバーのようで、エモーショナルな曲調から本気度がうかがい知ることができます。3:29~のビートを聞くにつれ、「ライブではきっとここで、E, Hae Haeの合いの手が入るんだろうな~」などと想像してニヤついてみたり。

 

 

* 注脚 このトピックを書いた数日後にリリースされたVia Vallen版のKopi Dangdutがよかったので、Vita Alvia版と差し替えました

 

 

以上

 

 

 

 

 

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Bukit Jempol, Indonesia