長らく間が開いていたブログの再開

長い文章をかくのが負担になっていたが、間をおいたことで少し気持ちが整理できたのかもしれない

では、ドラマ感想

八重の桜
小栗松陰の退場回
この出番の少なさで5話目に退場、で副題が松陰の遺言。
三成の時も関ヶ原の次が三成の遺言

この短さの中で最期の花道のようにその死に様をとりあげた回を作ってもらえてよかったと思う
でも正直、これだけのシーンでは、1話でたこ揚げをしつつ登場するという吉田松陰の従来の像とはかけ離れた登場の仕方をして、元気で明るく屈託がなくて活動的な松蔭像をつくって、次はいきなりお白州での声高の反論と処刑では、あまりにもったいないとも思う
松下村塾での人となり、その教育を少しでも象徴するエピをはさんで人物像に奥行きを持たせれば、この小栗君の熱演に見るものの感情移入が進んでさらに生きたのではないか

とはいえ、様々なところで印象を残し、評判もなかなか良いのはうれしいこと。
大河を見続けている母が、珍しく力強く小栗君の松陰をほめたのにはびっくりした
はっきりと好悪を言う人なので、あの松陰のお白州での叫びは心を打ったようだ

ただ、それでもなお、小栗君の演技を十二分に生かす機会がわずかすぎたのを惜しみたい
その上で
一瞬天を覆うほどに燃え上がって輝き、あたりに散らばってあっというまに闇にまぎれて消える大きな打ち上げ花火のように、吉田松陰の存在を見事に印象づけて表舞台を去った、その去り際の閃光のまばゆさを思いたい

また、将来、いずれかの大河でこの輝きを十二分見みれる日が来ることを願って。



「日向徹・・・彼のことを語り尽くすことはできない

かれはその人生のまだ途上にあるので」




最終回、これでもかと詰め込まれた人間模様を収束させるための努力・・とみえたあの駆け足にも似た濃密な内容

でもラブモノとしてとても訴えるものがあった

日向徹はさいごまでそのキャラがぶれないので、すきすぎてつらいってなんだ? の怪訝な表情になる

まったく会社の経営や仕事のアイディアとなると天才なのに、人間の心を読むのが難しい

でも、その日向を真琴が変えたことでこれからの世界が大きく開けていくのを予感させる終わり

朝比奈が真琴の存在に早くから自らの位置を脅かす危険因子をかぎとって嫉妬したのも無理は無い

朝比奈にできなかった日向徹の心因性の傷を、あったばかりの真琴がどんどんいやして
結局はついに壁を壊すことに成功するまでになったのだから



さて、この物語は、最初から通してみると最高にまた面白い

恋愛面で、日向徹と真琴のキュンキュンと称されるやり取りがたまらなくいいし、名シーンも数々あって枚挙に暇が無い

また仕事面として描かれたネクストイノベーションまわりの事柄も大変魅力的


とくに日向徹の発した数々の名言台詞
これにはぐっと来た

この前向きで、高揚感のある、目からうろこの落ちるようなはっとする言葉の数々

それを発する小栗旬の台詞回しの確かさ
パフォーマンスの豊かさ
声と表情と全身を使って表現する表現者としての小栗旬の魅力があふれんばかり

だからこそ、プレゼン場面がその感動させられるせりふの名言の数々とかさなって説得力を持って輝きを放つ


いかな名言であろうとも、プレゼンの仕方、伝え方いかんでは心に響かないものだ


ダイヤモンド社のceoが書いた日向徹、時代が求めるカッコよさ、というような記事まで見つけて、したり顔なる私

「でも、魂は売らない」日向 徹がなぜ今カッコいいのか

こういう視点もまた格別で面白い。まさかの月9ドラマにも、時代と世相が反映されているというお話は、たしかに
どんなものにも多かれ少なかれ、時代を反映する物が含まれているという真実を再認識させられる


たかがドラマ、されどドラマ、侮る無かれということか


IT関連やベンチャーかんれんでは日向徹現象なるものまであったとか


現在を如実に表す(構成人員に偏りはアルとおもうが)ツイッタでのリッチマンプアウーマンへの反応も、すこぶるつきのすごいものであった



とくにオリンピック以後、右肩上がりで反響は拡大し、放映中、そしてその後もツイッタトレンドを席巻し、

各個のつぶやきの内容も、絶賛にあふれかえり、日向徹や真琴に恋するようなものも大量に出ていた

それは、最終回から一週間たった今でも、勢いはとまらず、嵌った人々の心の叫びを、

続編やスペシャルへの希望願望のかたちや、好きという感情で表している


そういう意味で、リッチマンプアウーマンは、視聴率に現れた以上の大成功を収めたといえるだろう

この物語は、かならずや人々の記憶の中に残って、くりかえし愛されるものとなるに違いない



朝比奈の井浦のブラック化への熱演、夏井真琴の石原さとみのかわいらしいうざさとけなげなヒロイン、
耀子の相武紗希のさばさばとした大人の女性の風格と美しさ、
山上の佐野氏のさすがの老獪さ、安岡と3人お仲間達の愉しいコンビ、ワンダースリー、
人生の師でもあるお寺の和尚、坂口の中野、遠野の綾野、などにくわえ


ゲスト枠のベテラン陣、藤川事務次官の大地さんの美しくもきりりとした存在感、
鶴太郎さんの強烈な演技、母役の萬田さんの抑えた中にも印象的な演技、

そして最終回のJIテック社長の宇田川役の石坂さんの大きな大きな存在感と大物感
さすがの大河主演複数回の大俳優さんによって、画面はびしっとしまった。


 もったいなくも、たったあれだけのシーンの出演だったが、もし時間がもっとあったら、

石坂氏演ずる宇田川社長と現大手となっている企業の創設者達の若き日の志が、日向徹ら今の若手の企業家たちにも劣らないものであったと言うあの古い喫茶店の壁にかかれた言葉達のエピソードが描けていれば、(しかもオムライスまで登場するのは、日向と宇多川になにかの関係があるのかとさえおもってしまったが)

「いまここに無い未来は自分で創る!」という日向の壁に書いた言葉やあのウォールの存在への2重の感動をよび、時代は違えど繰り返す若者たちのあくなき挑戦の志への、
この物語の温かいそして大きなエールが際立って、ロマンス面だけでなくビジネス面でも深い感動を呼び起こし、このドラマ全体にさらに重みと厚みのある感動を呼んだことだろう。


最終回の1番の残念な点である。


ということで、ここはやはり、続編ないしは、スペシャルで、きっちり、このラスト2話で描かれなかったお話の隙間と未来をえがいて欲しいのである

こうも、ドラマが終了したことによる喪失感が激しくては、もはや病というほかは無い

「リチプア病」 「日向徹現象?」

ある種の恋の病とでも言うべきか(笑)

しかし、笑い事でもないのである。これは案外、深く静かに、リチプアを愛した人々の心を侵食し続けている

日向徹と仲間達の復活以外には、特効薬は無いと思われる



しばらくは、リチプアと踊るを語る日々がつづくかも


では、また


アネモネ(@風の花)

8話

冒頭の朝比奈の裏切りを問い詰めようとした日向に朝比奈がお前は俺がいなければ何もできないと言い放ったのと対になっているこの台詞

あの伝説的な舞台カリギュラの荒れ狂うシーンを髣髴とさせて、追い詰められ理不尽な辛苦を味わっているものの強い憤りを、見事に表現して緊迫感あふれる場面だった

その後に続く脱力感、喪失感、敗北感をにじませた日向と対比して、瞬間沸騰のように鮮やかな感情の爆発を見せてくれた

朝比奈は、わかりやすく、腹立たしく裏切って行く役なので目立つが、しかし、日向徹はまたさらに強烈な輝きを放っている

これまで、かれらは光と闇、太陽と月、二つがあい合わさって補完すべきものとして、互いが互いを輝かせてきた

このバランスが夏井真琴の登場によって崩れ、愛に近い友情がにくしみに変わったというところか

物語は佳境にさしかかり、一瞬たりとも目が放せない

この8話で、理不尽な朝比奈による日向追放が完成され、無一文、全てを失ったかに見えた日向だが

ここで夏井真琴の新たなる登場となる

いままで、日向によって上から見下されつつも、少しずつ見直されて大切なものへと近づいてきていた彼女が、一気に日向の人生の欠かせない部分に躍り出る

鬱々とした緊迫するつらい裏切りの場面の最後に、自分のなかで就職と日向とを天秤にかけて日向徹を損得ではなく選んだ彼女。

その純粋さを朝比奈も欲しかったが、ソフトな朝比奈の中に隠された本質を本能的に見抜く彼女は、日向を追いかけて出て行く。それをすがって止める朝比奈に、きっぱり「私、日向徹がすきなんです!お世話になりました!」
と、断りを入れる、その爽快感たるや!

ここにきて覚悟が決まった真琴は、実にきっぱりとして、いままでの一見うじうじな優柔不断さは消え、前向きで建設的で愛にあふれた存在となって日向の元へ走る

日向が、今までの人生をかけて作り上げたネクストイノベーションを卑怯な手段で追われて、最後の送別会でさえ壮絶な仕打ちを受けたにもかかわらず、かれのもとには新たな宝が飛び込んできた

真琴は日向の表面的なものでなくやはりそのかくれた温かさ、純粋で創造的な本質を見抜いてあこがれ好きになったというべきか

日向は、全てを失って、代わりにかつて無い愛すべきパートナーをえて、きっとまた、表舞台へと上がってくるに違いないと、希望に輝く未来を予感させて

8話の暗い陰湿な裏切りの罠の完成による喪失感を、見事に救ってくれた

しかも、この最後の10分間は、日向と真琴のくっつき方がなんともほほえましく、恋人同士の始まりという感じであり、人生の新たな門出であり、ワクワクうきうきさせられて、次週への強い興味を引くものだった

追われた会社のビルを見上げて、ここは僕の全てだった・・と哀嘆する日向にむかtって、写真を撮ろうと提案し、今日は、何かが終わった日ではなくて新しい出発の日です!と言ってのける彼女はたくましく成長し、たぶん日向への愛によって、聖母マリアのごとき存在になっている

心の折れた男に癒しの聖母がいればこれほどの味方はいまい

彼女と一緒に写真をとって、ぼろぼろだなという日向に、また彼女はこのくらいでちょうどいいんです!と。こんどは昔の日向と朝比奈のように、じぶんが日向の横にいるんです!ともはや愛情宣言としか思えないほどの表現をする

日向は、本能的にはそれを悟って、バイクの後ろに再び乗せた真琴の両手を自分の前にぐっと引っ張ってまわさせ、その組ませた手の上から、自分の手を重ねぎゅっと握る!・・ここは、もしかしたら、このドラマのラブパート最高の名シーンかもしれない。この一瞬で心を強烈に持っていかれた女性が多数出現したことは否めない

二人には愛しかなくて、全て失って、海辺の道をバイクで走り去る。美しい終わり方。王道らぶにふさわしい、絵面がきまって、まるで卒業という映画のラストにも似て、感動的であった。

続いて流れた予告では、ほうけた日向を叱咤激励する真琴が。そんな二人の前に現れる朝比奈兄妹による揺さぶり。
朝比奈と真琴が話す姿へ嫉妬して、自分の心因性の病気の根源の傷に戻る日向。

真琴が、自分達はいなくならないと、日向の心の傷を埋めようとし、日向は、自分の心の壁を壊すからには、巻き込むぞ!と、無意識の愛情宣言。いやいや、これは、もうラブラブ状態以外の何者でもない。
じつは、このなにもなくなった日向にはもうひとり和尚という理解者がいて、これが真琴に日向の心の壁を壊せと示唆したのだ。

1話と2話で登場して以来の和尚だが、彼が何者であるかはなぞのまま。ただ、日向の心赦す人であったのはたしかである。朝比奈以上に弱みを見せて全てをさらけ出していた相手。この力強い味方と真琴をもつ日向は、やはりなにかすばらいしい魅力と能力をもった人間だということがなんとはなしに語られているかのようである。それに比べて朝比奈にはそういう人間はいるのか?損得でなく絶対の味方というものが?日向がそうではなかったのか?

しかるべくして、朝比奈側の誤算が始まる。少しずつゆがみは露呈してくる.。なんといっても朝比奈は犯罪者であるのは確定なので、ここはひとつドラマ中でも厳しい処分が下される結末にはなってもらいたいと思っている。このままなあなあであったりしたら、ちょっと反発したくなると思っている。

あと3話で何がどう締めくくれるのかわからないが、ここまで盛り上げてきたのだから、さらに最高の終結を望んでやまない。


そういえば、キャストの小川氏がつぶやいていた

「ついに読んでしまった・・・涙腺決壊・・」

この言葉によって、このお話のラストが私の想像を超えるすばらしいものであることをいま、強く願っている。



日向徹

小栗旬君のドラマの中で、どうやら最高の位置につけそうな様子

私の頭を占領してこれほど悩ましいとは!

それにしても、旬くん、表情の豊かさといい、台詞のかげんといい、体躯の使い方といい、本当にうまくなった気がする

ラストに向かって、すうじもあがってきて暫定1位。

内容に比してもっと上がってもいいとおもっているが、所詮そえものである。

リッチマンプアウーマンは、ながく記憶と感動の残るドラマにこそなってほしい


では。また。来週。