さてまあ、今となっては当たり前なのですが、大衆車系は、FFが主体ですよね。
もともと、カローラもサニーも、ファミリアも、ジェミニも、FRでした。
三菱は、ランサーがFRでしたが、FFのミラージュを出した。
そんなわけで、昭和50年代の後半にもなると、大衆車系は、ほとんどFFになったわけです。
もちろんさっき話したミラージュとか、日産のチェリー(後にパルサーになる)とかは最初からFFでした。
でもやはり僕の子供の頃は、ほとんどの車がFRでした。
軽は、RRが多かった。でもなんと乗用軽にもFRはありましたからね、昔は。
今思うと不思議なくらいでしたね、小型大衆車もほとんどがFRだなんて。
しっかし、よく滑ってるFR小型車を押してあげたりしましたよ。
やはり、小型FRは、車重が軽いせいか、ちょっとしたことですぐ滑ってました。
僕のウチの玄関前に来てくれた人が車を置くわけです。
そこは、ホントにゆるい斜面。
いや、斜面と言えるほどの角度もない。
で、道路に出るとき少しアスファルトが盛り上がっているわけです。
FR小型車は、ウチの駐車場からバックで出るわけですが、そこの少しの段差でよく滑るんですね。雪もないのに。
僕の記憶では、カローラの2ドア、サニーの110、パブリカなんかが滑ってた。
それよりワンランク上のクラスは大丈夫でしたが。
しかしまあ、子供の僕が、
「はあ?なんでそんなとこで??」
って思うくらい。
昔の小型FRなんで、LSDもついてないし、まあ、車重も軽いし、そうなっちゃうんですね。
しかし、母のシビックは、一度も滑りませんでした。雪降った時でさえ。素晴らしい!
でも車はFRが当たり前、そんな時代だったわけです。
だから、サニーやカローラがFFになったときは、ホントに新時代がきたと思った。
そして、昭和58年以降は、コロナ、カリーナ、ブルーバードなんかもFFになっていくんですね。
そんな衝撃的な時代からもう30年以上経つなんて、ビックリです。
今の時代では、当たり前のことになっています。
昭和58年、カローラがFFになったとき、近所のオートバックスの駐車場に白いその車がいました。
この写真と全く同じ外見でした。
今でもハッキリ覚えていますが、ホントに新時代の車って感じがしました。
すっごくオシャレになった。
そして、空気抵抗がかなり少なくなった感じがした。若返った。
でも不思議なことにカローラって感じも全然したんですね。今までのカローラとは全然違うのに。なんなんでしょうね。
まあ、革新的とはいえ、正統派で、ちゃんとしてるのがすぐわかる感じでした。そう考えるとワンダーシビックは、個性強い感じ。
ちなみにセダン系は、FFになっても、2ドアと3ドアは、FRのままにしたのもこの時。
ハチロクの愛称で今でも現役のごとくですが、僕もハチロクレビンを所有してたときがあったので、ハチロクの話はまた改めます。(上の写真は、トレノです)
さて、こちらは・・・・
古谷一行さんでお馴染みの、同時期のスプリンター。セクシースプリンターと呼ばれた型ですね。
当時は、カローラか、スプリンターか、迷った人も多かったと思います。それくらい古谷一行さんの貢献度は高かった。
僕たち子供のあいだでも、
「ウーン、セクシー・・・」
と一行さんのマネが流行りました。
「♪セクシー、スプリンター、セクシー、セクシースプリンター、わおわおおおー♪」ってコマーシャル曲もいまだに覚えています。
あと「太陽にほえろ❗」ですね。
覆面パトカーにこのスプリンターが採用されてました。
太陽にほえろさえも、覆面パトカーは、FF化が進んで、FFコロナ、FFカムリなんかも採用されてました。
カローラⅡですね。
この車も確か脇役で出てきてました。
カローラⅡの、姉妹車ターセル。
こちらも姉妹車コルサ。
そして、カローラFF化の翌年にスターレットが。
なんと、FRで、モータースポーツにも大活躍のスターレットもさすがにFFになってしまいました。「かっとびスターレット」って懐かしい。
あとカローラFXなんてのもあったなー。
まあ、そんなわけで、ワンダーシビック登場の頃は、あらゆる大衆車がFF化されたときでした。
もともとFFだったシビック。
でもまわりのライバル系が、ほとんどFFになり、最初からFFだったシビックは、説得力もある感じがしつつも、同時にライバルだらけにもなったわけですね。
今回取り上げたトヨタ車以外にも、FFになった日産サニーなんかもよく売れていた。
そんな頃のワンダーシビックでしたが、私的には、シビックの存在の強さ、FF車としての特別感、個性など、充分魅力があったように思います。
そして、FF化により、ライバルたちも、さらに進歩してる部分がある。
今回は、そんなことを振り返るために、話を脱線させてもらいました。