友人二人とベトナム旅行に行ってきました。
旅行の思い出は色々ありますが、非常に印象に残った出来事があったので、記憶が薄れないうちに書き起こしておきたいと思います。
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ホーチミンからメコン川近辺をまわる一泊二日のツアーに参加したとき、とあるベトナム人の女の子に出会いました。
メコン川に向かうバスの中で初めて会った彼女は非常に天真爛漫で明るく、英語が苦手な私たちにもお菓子を配ってくれたりフレンドリーに話しかけてきたりしてくれました。買ったフルーツをツアーの同行者の皆に食べさせてあげたり、とにかく周りに優しく明るさを振り撒くような子でした。
夜になり、ツアー中に交流を深めた私たちは、ツアー客が泊まるホテルに買い込んだ酒を持ち込み飲むことになりました。
彼女は飲み始めはシャワーを浴びるため遅れてきましたが、部屋に一人で入ってきたときに濡れた髪と寝間着の姿がとても妖艶だったことを覚えています。
楽しく飲んだあと場はお開きとなり、私と友人Aは同じ部屋だったので部屋に戻り、友人Bは飲み会の会場の部屋に一人で泊まりだったため、そのまま部屋で寝る準備、という流れになりました。
友人Aは酒に酔いつぶれそのまま寝てしまったため私一人で寝る準備をしていたとき、急に扉をノックされたので開けたところ、彼女が立っていました。
「部屋の写真を撮らせてほしい」
そう言って彼女は部屋に入ってきて、部屋の各所や友人Aの寝顔を撮影し始めました。
その後私と他愛のない話をし(内容は忘れてしまいました)、彼女はじゃあ部屋に戻る、と言って去ろうとしました。
その時、何かをふと思い出したかのように私のそばに駆け寄り、私の頬にキスをし「おやすみ」と言って去っていきました。
正直、英語が苦手な私はあまり彼女とコミュニケーションを取っていなかった気がするので、突然の行動に驚きました。しかしやはり男なので嬉しい気持ちもあり、モヤモヤとしたまま床につきました。
翌日、朝食のためにホテルのレストランに私と友人二人で向かい食事をしていると、後から彼女がやって来て、バイキングで食事を取ったあと我々の席に相席してきました。
色々会話をしていると、彼女が突然、
「昨日のことをあまり覚えていないのだけど、誰かにキスをした気がする。あなた？あなた？あなた？」
と、私たち一人ずつに話を振って来ました。
昨晩の件があったのでかなりドキっとしましたが、私は英語がわからないフリをしてしらばっくれていました。
意外だったのが、その質問について友人Bがかなり動揺していた様子だったことです。それを見て私は彼もキスをされたことに気づきました。
その後、水上マーケット見学などのイベントを済ませ、バスで彼女と談笑をしながらホーチミンへ戻りました。
彼女とはそこで別れました。Facebookで友達にはなりましたが、別れ際はかなりあっさりとしたものでした。
その晩、ベトナム最後の食事をしていたときに友人Bにキスの件を聞いてみました。
私「Bは昨日彼女とキスをしたの？」
B「え、なんで知ってるの！？そう、実は昨日あのあと彼女が部屋にやってきたときに口にキスをされたんだ」
私「実はオレもされたんだ、頬にだけど」
AB「マジで！！」
私はしたり顔で、今朝の彼女との会話のなかで気付いたことを語り、Bと私は一人キスをされなかったAを笑い者にしました。
ところが、彼女はAから教えてもらったと思われる「秘密だよ」という言葉を繰り返しAに言っていた場面があり、それをAに聞いてみたところ、
A「実はオレも水上マーケットのあとにボート乗ってるときにキスされたんだ」
私B「マジかよ！！！！」
実はAもキスを口にされていたのです。
互いに「あいつもキスされたっぽいな」と思ってはいたものの、全員がキスをされ同様にドキドキしていたとは夢にも思わず、皆爆笑と「やられた～」という感情とで彼女との思い出話に花が咲いた夜でした。
彼女はとても優しく、英語の得手不得手に構わず三人に平等に接してくれていたので、朝「誰にキスしたっけ？」と聞いてきたのは、全員平等にしてあげようという彼女の優しさからだったのかもしれません。
でも、もしかしたらただの小悪魔だったのかもしれません。
真実はわかりませんし、知る必要もないと思っていますが、明るさと愛情を振り撒いて我々のハートを鷲掴みにしたベトナムの彼女のことを私は一生忘れないだろうな、と思います。
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この曲を聴くと、彼女にもらったキラキラした思い出が蘇ります。
ホー・チ・ミン市のミラーボール / Date Course Pentagon Royal Garden
