「雅紀、24日は予定空けといてくれよ。あ、次の日もな。ふたりで飯行って、うちでゆっくりしよう」
甘ーい声と、甘ーい顔で言われたその言葉にドキドキしちゃって、ガクガク頭を縦にふったら「むち打ちになるぞ」って、止められた。
そして今日、しょーちゃんは車で俺を迎えに来てくれて、海鮮のお鍋の美味しいお店に連れてきてくれた。
最近、野菜を沢山食べるようにしてるから、そうゆうのが良いかなって思ったなんて、嬉しいこと言ってくれる。
俺が唐揚げが好きっていつも言ってるから、ふぐの唐揚げも出てきた。
しょーちゃんありがとって言ったら、真っ赤になって少しだけ目を反らした。
どうかしたのかな?
あ、もしかして口になんかついてたのかな?
慌てて口元を拭ったけど、何にもついてなかった。
〆は、おすすめのラーメンにして、お腹いっぱーいって、言い合いながらしょーちゃんの運転する車に乗る。
シートベルトをつけてすぐ、運転席のしょーちゃんが俺の頬に手を伸ばして、身体を浮かせてキスをしてくれた。
外はもう真っ暗だったけど、誰かに見られるかもって思ったらドキドキしちゃって。
いつもより早く、苦しくなる。
「雅紀、可愛い。家で二人きりになりたい」
「うん」
雄の目をしたしょーちゃんに、もう一度キスをされて「うん」しか言えなかった。
運転席の凛々しい顔のしょーちゃんを見る。
ねぇしょーちゃん、もしかしてもしかしてさ。
今日は、そうなの?
今まで、何度もそうゆう雰囲気になったけど、途中までしかしてなくて。
お互いのを慰めたり、あの、その、口....で...してくれたり....とかは、あったけど。
ソコを柔らかく解すようなこともされたりして、だけど、最後まではしてなくて。
不安になるときもあったけど、しょーちゃんが
「初めてって、大事にしたいから」
って言ってくれたから、俺は安心してしょーちゃんの隣に居られた。
俺たち、男の人と付き合うのはお互いに初めてで、だからお互いに少しだけビビってたりもしてるけど、欲しい気持ちももう限界なんだよ。
しょーちゃんも、限界なのかな?
今日、僕をしょーちゃんのものにしてくれるのかな?
そうなったら、良いな。
「雅紀、着いたよ」
考え事に夢中で、しょーちゃんのマンションの駐車場に着いたのに気づかなかった。
ドアを開けてエスコートしてくれるしょーちゃんに、ありがとって言ってクルマを降りた。
手を繋いでエレベーターに乗って、部屋まで歩く。心臓はもう、破裂しそう。
何にも話さないしょーちゃんの手が、いつもより熱い気がして、バクバク心臓が脈打つから、なんだか緊張してくる。
扉に鍵をさす。
ガチャリと扉を開けて、玄関に入る。
暗い廊下に上がったところで、ぎゅうううっと抱きしめられた。
「雅紀、誕生日おめでとう。今日、雅紀をもらっても良いか?」
今年の誕生日は、
最高のプレゼントをもらいました。
おしまい