癌(ガン)になっても、できる限り楽しく家での生活の質を向上させることで、患者さんは天寿を全うできるのではないでしょうか?治療方法は医療機関で、じっくり相談して考え、悔いのない選択を選ばなくてはならないと思います。例え、統計的にある治療法が良いといっても体力・体質(遺伝子)など、個人差があり、自分に適した治療法を選べることが理想的ですが、ハッキリとした答えもなく、やり直しが利かないことなので困難を要すると思います。しかし、こうして生活したいとか、できる限り家族と楽しく生活したいというような希望から生活の質を少しでも向上させることは可能です。それには家族の協力が不可欠で、普段から意思の疎通を欠かないようにしたいものです。

 また、癌自身の症状・癌の治療による症状など、困難な問題が沢山あります。こんな時は、患者さんの好きな物で、栄養のある物を食べたい時に、柔らかく食べやすい物、更に口内炎がある時は、あまり熱くなく冷たくない温度の物が良いようです。また、食欲を低下させない味・臭いに気を付け、適量に茶碗やお皿に盛り付けしないと、食欲が中なったり食べれなかった時にガッカリするようです。

 当院では、はり治療により患者の身体を良好に保つことで、食欲不振などの癌から分泌されるサイトカインや薬物療法の影響を和らげることが期待できます。

 私自身もそうですし、子供達でも旦那さんの家族の看病に直面した場合、なかなか思うような生活の選択が出来るか?疑問ですが、家族皆が協力して何時も近くで見守って、少しでも患者さんの精神的な支えになっていただき、明るい生活になること願っています。