誕生日

今日はクリスマスで、イエス・キリストの誕生日ということです。

何故かミッションスクールでもない、公立学校でもクリスマスを祝いますので、

小さな子どもたちはサンタクロースからのプレゼントを心待ちにします。

近年はクリスマスに男性から女性へ、宝石などをプレゼントすることが

流行っているようです。

クリスマス・イヴは世界中に広がっていますので、

商業活動としてこれを見逃すはずがありません。

宝石業界は、女性へのプレゼントを念頭に置いて、

男性をターゲットにした宣伝活動を展開します。

ローソクの灯るテーブルで、男性が取り出したダイヤモンドの指輪を

女性にそっと見せ、女性は瞳を輝かし満面の笑みでそれに応える

・・・・・・この映像をみた男性は、ロマンチックなシーンを描いて

思いっきり財布の紐を緩めます。

「これを買うのに、3か月分の給料を貯めたんだ」なんていう説明をしたら、

興ざめになりますからぐっと堪えなければなりません。

（「給料の3か月分」というのが、昔のコマーシャルにありました）

実は広告メッセージだった「婚約指輪は給料の3カ月分」デビアス社の巧みな戦略 – ブランディング戦略のための事例紹介サイト – CBOラボ (cbo-media.com)

キリスト教は大したものです。

植民地だけでなく、宝石の需要拡大にも貢献してくれるのです。

しかも、その対象はクリスチャンだけではありません。

クリスマス・イヴも、その商戦には欠かせません。

しかし、イエス・キリストが今日生まれたというという裏付けがないことは、

多くの方がご存知です。

ウイキペディアで、イエス・キリストを次のように説明しています。

イエスは、救いを意味するユダヤ人の男性の名前で、当時としては一般的。

キリストは「油を注がれた人」の意味で、

日本語ではメシアと訳されることが多い。（要約）

イエス・キリストは、現在のパレスチナ地域で誕生したとされるユダヤ人です。

顔立ちは、映画によく出てくる白人とは違うはずですが、

いつの間にか白人のイメージに変えられています。

キリスト教を普及させるために、また白人の優位性を担保するために、

変貌させたのかもしれません。

ほとんど雪の降らないパレスチナなのに、

「ホワイト・クリスマス」があるというのも、そのひとつでしょう。

清楚感演出には、うってつけです。

ちなみに、「ハロウィン」はアイルランドが発祥地です。

宝石の価値

かなり前の話です。

私の友人は現金が必要になって、相当数の宝石を引取り店に売却しました。

友人は勤め人ですから、豪勢な宝石類ではありません。

しかし、指輪などについていた宝石は大半が無価値だった、とのことです。

「金とプラチナ部分だけが売れた」、「ダイヤモンドは一つだけ除いて、

あとはクズだということだった」と、驚いていました。

玉石混交といいますが、高い値段で購入した「玉」とされる宝石類も、

実はほとんど価値がないものだったことがわかりました。

私たちは、「価値がある」と思い込まされているだけようです。

とりわけ、ダイヤモンドにそれは象徴されます。

皆が欲しがらなければ、現在価格の50分の1くらいに価格が下がりそうです。

2006年に発刊された『宝石の裏側』（内藤幹弘著：新潮新書）

という書籍がありますが、ここに宝石の世界の実態が書かれています。

著者は、宝石の業務に関わっていました。

たとえばティファニーのオープンハートは、材料費だけで計算すると

数十円しかせず、自分たちで加工しても300円程度で済むとのことです。

エメラルドは、自分で植物油につけておいても美しくなる、

ルビーとサファイアは、加熱処理で色鮮やかになるとのことです。

ダイヤモンドの放射線を照射することで、内部の傷などを調整して

価値を上げるとか色付けできることなど、宝石をお持ちの方が

ガッカリするようなことばかり書かれています。

世界中のダイヤモンドは、デビアスという会社がコントロールしているそうです。

ダイヤモンドとユダヤ人、その切っても切れない関係【連載】ビジネスに効く! 世界史最前線（第47回）(1/5) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

ダイヤモンドは炭素でできています。

その構造を変えることで、人工ダイヤを産出できます。

最近はダイヤモンド製造技術が向上しているので、

それなりに大きなものも作れるようになったそうです。

自然物と大きな差異がないので、有効活用されています。

ダイヤは抜群の硬度がありますので、鉱物加工には役立ちます。

早い話が、機械工場で使用されているダイヤモンドと、装飾に使われている

何億もするダイヤモンドは、構造上ほとんど同じだということです。

・・・・・・そうだとしたら、私たちは女性へのプレゼントを

価値あるものにするために、よく考えたほうが良さそうです。

でも、ローソクの灯るテーブルで、男性が金の延べ棒をそっと出して

・・・・・・というのは、どうなのでしょう。

ロマンスの表と裏