義務の不履行

仄聞するところでは、千代田区議会の嶋崎秀彦議員が、

欠席届けを出したまま連絡が取れなくなっているようです。

メール連絡もできない状況とは思えません。

すでに11月21日から定例議会が始まっています。

議員は、定例議会中の居所をハッキリさせておく義務があります。

会派内で「連絡が取れている」と証言しても、それで良しとはなりません。

この義務は、ヤフーニュースで報じられたこととも関係ありません。

議長が会議を招集したとき、議員は対応できる状態にしておくというものです。

緊急事態を除き、行方不明状態が続くだけで問題にされる性格です。

これは診断書を提出すれば済む、という話ではありません。

嶋崎議員は、議会の重職を歴任したベテランですから、

その規定は承知しているはずです。

地域の方から聞かれました。

仮に当局の取り調べを受けていた場合、

議会として処分の対象になるのかということです。

これは議会によって違います。

千代田区議会は「処分の対象にならない」どころか、

問題にもされない「前例」があります。

今年、現職議員が区の配備した警備員に暴力を振るったということで、

検察へ書類送検されました。（事件当時、被疑者は議員でありません）

当該議員は、「弁護士から当件について口止めをされている」といった理由で、

他会派からの詰問を避けました。

友好会派の議員もそれを支持しましたので、何事もなかった状態になっています。

また、議員が政務活動費の不正使用を裁判所で指摘されても、

議会内で問題にすらされませんでした。

これが千代田区議会の現実です。

この前例からすると、嶋崎議員の取り調べが事実であったとしても、

また起訴されたとしても、議会として何もできないということになります。

「弁護士が説明するなと言っているから」で、話が終わってしまいます。

おかしな話です。

実は、その前例を積み上げたのが嶋崎議員だといわれています。

柳の下

「調整上手」といわれる嶋崎議員の「調整」は、議論をして

筋の通る解決策を見出す方法ではなく、貸し借りを重視するスタイルでした。

そのため、不祥事があっても、課題整理しないで

「貸し」にして収めてしまう傾向が見受けられました。

自分を中心に世の中を回すということで、個人的な「貸し」にしてしまうので、

周囲の不満が蓄積されました。

「貸し」というのは、相手が「借りた」と認識がないと意味がありません。

嶋崎議員は気が好いので、相手の心の奥を見ないで

浪花節対応をしてきました。

政敵と、水面下で友好関係を結ぶこともできた人です。

後輩に対しては、けっこう強権的でした。

しかし、人情家で勘が良いという側面があったので、

議会内ではけっこう頼りにされていました。

千代田区議会の現職議員の中では、最も存在感があったと思います。

私を含めて色々な人が彼から梯子を外され、信用という点でも

問題はありましたが、憎めないキャラクターの持ちです

彼は、某議員に対して気遣いしていました。

今度の件では、某議員を喜ばせてしまったのかもしれません。

利害関係で結ばれている政治家の友情は、

その場限りであることがよくわかります。

区長選挙や都議選に向けて、「柳の下の泥鰌」を狙っている議員が

今度の件を利用するかもしれません。

3年前は、某議員たちの仕掛けが功を奏して、区長候補を某議員が率いる

「旧4人組」の中から出すことができました。

今度は、まず「調査委員会」を設置しようと提案されるかもしれません。

状況によっては、「100条委員会」の設置の話に発展するでしょう。

樋口区長にとっては、再来年の選挙が気になるはずです。

今はなるべく波風を立てたくない、弱みをつくりたくないということでしょうが、

嶋崎議員の件で関わりなしとはならないかもしれません。

ヤフーニュースの内容が事実なら、職員が絡んでいる恐れがあるからです。

仮に、嶋崎議員の一件で100条調査委員会が作られて、

1年も引っ張られれば区長選挙に影響します。

それを承知している反樋口陣営は、様々な仕掛けをすると思われます。

その中心になるのが、「左翼自民党議員」ではないでしょうか。

なかなか凄腕ですよ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明日に続きます

行方不明（千代田発）