シャッターの分解清掃を行ってシャッター速度を調整するとき、シャッタースピードを1秒の設定に合わせ、アナログ時計の秒針を見ながらタイミングを合わせてシャッターを切り、速度の確認を行っていました。シャッタースピードの1秒が合っていて、その他のシャッタースピードは感覚的にそれなりに変化していれば良いと考えていたのですが、やはりちゃんと計測してみたいと思っていました。

シャッター速度測定器を自作しようと何年も前から構想はあったのですが、時間が無くなかなか実現できませんでしたが、最近のマイコンは簡単に扱えるようになってきたのが分かったので、私も電子工作にチャレンジしてみました。

 

Webの情報を頼りに簡単な回路を作り、プログラムを作って試してみると、ちゃんとそれらしい数値が出るではないですか!

 

せっかくなので他の方のリクエストもあり、作った測定器の内容を公開します。

※技術解説はありませんので、分からないところはご自身でお調べください。

 

■必要な知識・技術

・PCにArduino IDEをインストールして、Arduinoで(ボード上のでよいので)LEDを点滅させる事ができる(理解してなくてよい)

・はんだ付けができる
 

■用意するもの

・Arduino IDEが動作するPC (私はWindows10のノートPCを使いました)

・Arduino NANO 互換機 (足があると邪魔なのと安くしたいため互換機を使用) Amazonで3枚1500円くらいで売ってます

・USBケーブル 上記のPCとArduino NANOと接続できるもの(通常はA-miniB)

フォトダイオードNJL7302L-F3 ×1個

抵抗 200KΩ × 1個 (データシートには200kとあったのですが、私は10Kを使いました)

・電線 とりあえずこんな感じのもの

熱収縮チューブ 3Φ

・工具など(はんだ、はんだごて、ニッパー、ワイヤーストリッパー、パーマセルテープ)

 

■配線図

フォトダイオードの長いほうの足を「5V」に、短いほうを「A6」に接続します。

抵抗は「A6」と「GND」に接続します。

 

   
■実装

電線は20cmくらいに切断し、5cmくらいにカットした熱収縮チューブを通してから、配線図のようにはんだ付けしてください。

フォトダイオードは、はんだ付けの後はんだ部分と足部分に熱収縮チューブをかぶせてドライヤーなどで収縮させてください。

縮むのでダイオード側から収縮させたほうが良いです。

受光面を上に折り曲げてあります。

後は、パーマセルテープに穴をあけて通して完成です。

 

 

■プログラム

プログラムは、以下になります。このプログラムをarduino NANOに書き込んでください。

 

int Startlevel = 100; // この閾値以上になったらシャッターが開いているとみなす
int EndLevel = 50;    // この閾値未満になったらシャッターが閉じたとみなす
int g_nMode = 0;      // 状態変数(0:測定待機状態、1:測定中)
unsigned long g_StartTime;  // シャッターが開いた時の時間

void setup() {
  pinMode(A6,INPUT);
  Serial.begin(9600); 
}

void loop() {
  int val = analogRead(A6);

  //Serial.println(val);

  if(g_nMode == 0){
    if(val >= Startlevel){
      g_StartTime = millis();
      g_nMode = 1;
    }
    return;
  }

  if(g_nMode == 1 && val < EndLevel){
    unsigned long mstime = millis() - g_StartTime;
    if(mstime == 0){
      return;
    }
    float stime = 1000.0 / mstime;

    g_nMode = 0;

    Serial.print("Time = ");
    Serial.print(mstime);
    Serial.print("[ms] ( 1 / ");
    Serial.print(stime);
    Serial.println(" [s] )");
  }
}

 

■使い方

1.フォトダイオードをカメラのフィルム押さえ板に貼り付けます。

2.蓋を閉じます。完全には閉じることができませんので、閉めないとシャッターが切れないカメラには使用できません。

3.PCと接続し、ArduinoIDEでメニュー[ツール]-[シリアルモニタ]を実行します。

4.カメラの絞りを最大に開け、測定したいシャッタースピードに合わせてください。

5.カメラの撮影レンズを明るい光源に向けシャッターを切ってください。かなり明るくないと反応しません。

6.測定に成功すると、以下のように測定結果が送信されてきます。