今朝8時の外気温が-1℃で、とても冷たかったです。

 

 この理不尽さは本当か?

 

 今放映中のNHK朝の連続ドラマ「ブギウギ」は、BSの七時半か地デジの八時から観たり、録画を再生したりして楽しんでいるが、この前の七時十五分からBSで再放送されている昔の朝ドラ「まんぷく」も同じようにして鑑賞している。

 

 その「まんぷく」では終戦後の混乱期が場面になっている。マンペイ夫婦は東京に販売の拠点を設け、戦時中の徴兵で満足に教育が受けられなかった若い従業員たちを夜学に通わせることにしていた。

 

ところが、従業員が毎日の食卓に上る魚を獲るために倉庫に残っていた手榴弾を使っていたことを進駐軍が知るところとなり、社長マンペイをはじめ全従業員が進駐軍に捕らえられて厳しい詮議受けていた。ようやく従業員は解放されたが、罰金七万円を工面するために販売権を他社に譲らなければならなかった。

 

 従業員の復帰で生産を再開して軌道に乗せていたが、夜学に通う五人の従業員の授業料を一括して払ったことが税務当局に問題にされ、今度は脱税を疑われて追徴金を含めた十万円の事業税が課された。そのため、今度はマンペイの事業本体を他者に譲ることになってしまった。

 

 この展開には強い違和感を覚えた。戦時中やそれ以前の軍国主義時代ならまだしも、それまでの体制が全否定されて民主主義の体制になったはずなのに、税務調査などによる検証を全くしないまま事業の継続ができないような高額の税が課されて窮地に追い込まれなければならないことは理不尽極まりない。

 

このドラマの展開に、戦後間もない子供の頃の出来事が蘇っていた。まだ小学校に入学する前だったか、入学直後くらいの時期だっただろうか、我が家の家財には税務署によって封印がされていたのだ。

 

我が家では専売品の販売の他に従業員を抱えて山林事業を行っており、母の「税務署が・・・」と言っていた言葉が微かな記憶が残る。まだ幼かったためにこのときの事情はよく分からなかったが、その封印はいつの間にか無くなっていた。

 

 所詮ドラマだと言えばそれまでだが、果たしてこの時代にそんな理不尽なことが本当に行われていたのだろうか。その頃の事情を知らない私には、こんなこともあったのだと思い込んでしまいそうなことが、何となく不快な感じがしているところだ。

 

 読んでいただきありがとうございます。