こんばんは!編集者のなかいです.

 まずはお詫びを.軽い気持ちで始めた本ブログですが,まさかの3年ぶりの更新になってしまいました.久々の更新となってしまい,申し訳ございません.

 この仕事をやっていると,意外と自分で電子工作する機会がなかったりします.仕事柄,新しいデバイスの情報はたくさん入ってくるので,いろいろと触りたいデバイスは出てくるのですが,触るだけの時間的・精神的余裕がなかったりします.中途半端に触ってしばらく放置→次の新しいデバイスが登場→また中途半端に触って…を繰り返し,結果として積み基板がたまるというサイクルを繰り返します.

 ブログは書きたいけど,ネタないしなー…という状態が続き,なんと3年もたってしまいました.テーマを電子工作や仕事に絞ると,書きたいことを自由に書けないので,少しハードルを下げてプライベートで興味を持っていることも積極的に紹介して行こうと思います.

 

 早速ですが,今週末は一冊の本を読みましたので,ご紹介させていただきたいと思います.

写真1  現役エンジニア自ら執筆したF1解説本「エンジニアが明かすF1の世界」

著者は日本人ながらにハースF1チームのチーフ・レース・エンジニアを務める小松 礼雄さん.現役エンジニアならではの濃厚な解説が見所で,F1マシンの開発現場の雰囲気が伝わってくる

 

 私はF1観戦が趣味なのですが,今年はHondaがレッドブルにPU(エンジン周り)を供給することもあり,毎日Webでニュースをチェックするほど注目しています.日本ではここ数年冷めていたF1関連の話題ですが,開幕戦のオーストラリアGPで,レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手が3位表彰台を獲得し,注目度が上がっているような気がします.

 そんな中発売されたのが,写真1の書籍です.F1関連の書籍はいろいろあるのですが,現役エンジニアが直接執筆した日本語の書籍は初めてではないかと思います.本書は,「レースの裏側でチームの人たちがやっていることを見れば,F1観戦が10倍楽しくなる!」というコンセプト書かれていて,現役の方だからこそ書けるレース裏側の話がたくさん盛り込まれています.あまりクルマの技術に詳しくない方でも読めるように,初歩的な話題から入っているので,ちょっとでもF1に興味のある方なら十分に楽しめる内容になっていると思います.

 本のコンセプトもさることながら,このように現役エンジニアの方に直接執筆してもらうスタイルは,私の所属する某電子技術系雑誌の編集方針と同じです.本書は,現役エンジニアの小松さんが執筆されていることもあり,解説内容が濃厚で,F1チームのマシン開発の雰囲気を生で感じ取ることができます.例えばセッティングの章では,実際の走行データ(アクセルやブレーキのON/OFFや各センサから得られたテレメトリー)の一部を出して,こういう結果が得られたらこういう風に調整する,という具体的な内容が書かれています.こういう内容は,現役のエンジニアの方にしか書けません.

 我々編集部員は,原稿執筆を依頼する際,編集長から口すっぱく「現役エンジニアに書いてもらえ!」と言われているのですが,本書を読んでその意味を改めて認識することができた気がします.現役エンジニアの方に記事を書き続けてもらうことこそが,生の技術情報を伝える唯一の手段なのだと思いました.

 いままでお世話になった著者のみなさまには,感謝の気持ちしかありません.ほんとうにありがとうございます.そして,これからも読者のみなさまのために,私は著者候補(現役エンジニア)探しの旅を続けます.