政党の合意形成機能について問いかける記事 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

政党の合意形成機能について問いかける記事

秘書です。
政党には、リーダー養成・選出機能と合意形成機能があります。
このうち、政党の合意形成機能について問いかける記事。


「非公開」民主両院懇はガス抜きの場か 求められる意思決定の透明性

産経新聞 6月21日(木)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120621-00000101-san-pol

 【政論】民主党は20日、最高意思決定機関の政府・民主三役会議で社会保障・税一体改革関連法案の修正を「最終決定」した後に両院議員懇談会(両院懇)を開いた。土壇場でこんな会合を開くこと自体が、この政党がまともに意思決定できないことを示している。

 「私と代表(野田佳彦首相)の2人で主催する両院議員懇談会を『心合わせ』から『力合わせ』につなげる会にしたい」

 輿石東幹事長は、両院懇に先立つ参院議員総会でこう挨拶した。両院懇を単なる「結束を確認する場」としてシャンシャンで終わらせたいとの思いが見え見えではないか。

 そもそも民主党議員の多くが開催を求めていたのは両院議員総会(両院総会)だったはずだ。すでに両院総会の開催要件(所属議員の3分の1以上)を上回る154人分の署名は集まっており、開催を見送る理由は見あたらない。

 ところが、両院総会は党規約で「党大会に次ぐ議決機関」と規定される。規約にリコール規定がないとはいえ、代表解任動議などが提出される事態にでもなれば、政権は窮地に追い込まれる。菅直人前政権でも小沢一郎元代表を支持する勢力は両院総会での「菅降ろし」を画策した。

 そんな危ない橋は渡れない。そこで輿石氏らが、単なる懇談にすぎない両院懇で中間派のガス抜きしてお茶を濁そうと考えたことは見え透いている。両院総会を要求した議員たちがこんな代替案で納得したこともあきれるしかない。

 しかも両院懇は首相の挨拶を除いて非公開。前原誠司政調会長が「一任」を取り付けた19日の政策調査会合同会議もマスコミはシャットアウトされた。

 つまり民主党は、消費税増税を含む一体改革をめぐり、党内でどのような議論があったのか、国民に見せる気は一切ないということだろう。「臭い物に蓋をする」体質は自民党以上ではないか。

 「民主党に欠けているのはリーダーを支えるフォロワーシップだ」

 首相は常々こう語ってきたが、誰がどう決めたのか不透明では所属議員は従いようがない。ましてや国民が納得するわけもない。

 政権交代後、民主党は政調会廃止・復活、政府・民主三役会議設置-と意思決定の仕組みを場当たり的に変えてきた。まず透明性のある意思決定の仕組みを確立しなければ、政権与党の責任は果たし得ない。(加納宏幸)