こんばんは
終演からしばらく時間が経ってしまいましたが…
7/24-29までシアターサンモールにて上演された
舞台【夏空のモノローグ】について
想いを綴らせてください🌻✨
パンフレットのインタビューでも答えましたが
私は、プロデューサーの通崎様よりオファーをいただき
本作へ出演させていただくことが決まりました。
オファーをいただくというのは
役者にとってこれ以上ない幸せであり、
夏空もまた、全力で務めさせていただきたいと
強い意思を持って引き受けさせていただきました。
どんな作品でも
役とその作品を背負う責任は等しくありますが、
今回の夏空はいつも以上に大きな責任を感じておりました。
14年という時を経て初めて舞台化されること。
主演という立ち位置であること。
理由はいくつかありますが、
中でも1番私の中で大きかったのは
"小川葵に正解がないこと"でした。
もちろん、どんな役であっても
どんなお芝居であっても
そこに厳密な正解などは恐らく存在しません。
だからこそ役者は、
自分の芝居こそが正解となるように努力する。
私も、これまで演じてきた全ての役においてそうでした。
でも、今回はそうではない。
"小川葵に正解がないこと"は最初から明白で、
もっと言えば、
正解なんて求めてはいけないし探してはいけない。
だって、小川葵は、
ゲームをプレイした方、舞台を観てくださった方
その人そのものだから。
私が演じる小川葵が正解なのではない。
皆さまお一人ひとりが心に描く小川葵こそが正解。
小川葵を演じるにあたり、
私は役作りというものをほとんどしませんでした。
キャラクターを演じるようなお芝居を
したくなかったからです。
そして台詞の練習も
本当はあまりしたくなかったんです。
この台詞はこんな風に言おう！
みたいになってしまうのが嫌で…。
とはいえ、お稽古や自主練はしなくてはいけないので
結果的にたくさん練習はしてしまいましたが…
笑
笑とにかく、自分の中で
"小川葵はこういう子"という像を作ってしまわないよう
ずっとずっと気をつけていました。
他のキャストの皆さまは、
攻略対象キャラということもあり
原作のキャラクター像などを研究しながら
お稽古されていたので、
私だけ逆方向に走っている感覚があって
これでいいのかな…
と、孤独や不安を感じることもありました。
数少ない情報からでも、
少しでいいから葵ちゃんを知りたくて。
少しでもプレイヤーの皆さまが思う
"理想の葵ちゃん"に近づきたくて。
でも、検索したって出てこない。
葵はどんな声で話すの？
どんな声で笑うの？
どんな声で泣くの？
毎日毎日24時間ずっと考えていました。
分からないなりに考えてやってはみたけれど、
もし皆さまが思う葵ちゃんじゃなかったら…？
と、怖くなったこともたくさんあります。
でも今の私は、7/29をやり遂げた私は、
ちゃんと葵ちゃんを生きれた
と言うことができます…！
私は、確かに科学部での毎日を楽しんでいたし、
そんな楽しい時間がずっと続けばいい。
明日なんて来なければいいのに…！！
と、千穐楽当日の朝に思ってしまいました
笑
笑それだけ科学部のみんなと過ごす時間は、
私にとって楽しくてキラキラしたものでした
そして明日を受け入たとき、
綿森さんが消えてしまうことが本当に辛かった。
胸が痛くて涙が溢れた。
なんだろう、何というか…
役としてというより、演じていたというより
"生きていたな"という感覚に近いです。
これまでの役者人生で初めての感覚です。
だから私もまだ
自分の中でぼんやりしています。
本当に私は、繰り返す7/29の中にいたんだな
ってそう思ってしまうくらい…！！
不思議な体験です。
ちなみにですが…
私は舞台で主演を務めるのは本作が2回目なのですが、
初主演もシアターサンモールだったので
それもなんだか運命のようで😌💎
私はぐいぐい皆んなを引っ張っていく
リーダーシップのある座長ではないのですが…
それでも今回、キャストの皆さんが
お芝居で全力で葵に向かってきてくれるのが
とても嬉しかったですし、
そんな皆さんのお芝居があったからこそ
私は葵を真っ直ぐに生きることができた
と思っています。
スタッフの皆さまとキャスト全員が
作品への愛と敬意を持った素敵な座組でした
そんな素晴らしい座組の真ん中に立たせていただいたこと
ずっとずっと自分の中で宝物です☺️
さいごに。。。
舞台【夏空のモノローグ】をご観劇くださった皆さま。
カーテンコールでの大きな拍手
お見送り会でかけてくださった温かいお言葉
SNSでのご感想や応援
お手紙に綴ってくださった嬉しいメッセージ
その全てが、
ずっと不安でいっぱいだった私の心を
優しく溶かしてくれました。
心からありがとうございます。
夏空のモノローグに。葵ちゃんに。皆さんに。
出会えて幸せです。
小川葵 役👒中川梨花
