今年の南座顔見世は 

開幕前の愛之助さんの大怪我、休演があり 

千之助さんが参加していないこともあり

大好きな松嶋屋・仁左衛門さんの藝の継承に 漠然と不安を感じる12月でした


「仙石屋敷」の大石主税役は 個人的には鷹之資さんではなく 千之助が演じて 祖父の藝を同じ舞台で 肌で感じて吸収して欲しかった


愛之助さんは器用だから 

今後 なんとか上手く 曲がりなりにも継承をして行くのかも知れないけれど 同じ劇場に千穐楽まで居て 仁左衛門さんから 何か吸収できるものを得て欲しかった 

来年以降に期待します






で 今回の南座顔見世で 私なりの収穫は


①壱太郎さんが 新作歌舞伎の蝶々夫人を 素晴らしく演じたことと 愛之助さんの代役で 「大津絵道成寺」を初役で 完璧に自分の芸にしてしまったこと 

壱太郎さんの 能力の高さと体力に感服しました


②隼人君の御所五郎蔵が素晴らしかったこと

仁左衛門監修の舞台でしたが 美しくて 一所懸命で 

ああ 仁左衛門の藝をちゃんと継承しているんだと 思う歌舞伎でした

今度は「盟三五大切」とか 「伊勢音頭恋寝刃」なんかに挑戦して欲しいな と 思う演技でした


③虎之介君が素敵 だったこと

虎之介君の出番は 

「大津絵道成寺」の犬役と

「ぢいさんばあさん」の 宮重久弥役  

の2つ 

犬は 白地にブチの犬なんですが 初めは座頭(壱太郎)と一緒に踊りました キビキビとした踊りで 愛嬌があって 

最後は花道を犬六方?を踏んで 引っ込みました


「ぢいさんばあさん」の宮重久弥は 

美濃部伊織の甥 久弥の妻は壱太郎

37年振りに帰ってくる伊織夫婦に 元伊織の家を明け渡す夫婦

壱太郎と虎之介の成駒家の夫婦 

若くて 爽やかで 仲が良く 良いコンビでした


虎之介君は女方も出来るが 立役が凛々しくって

顔立ちが美しい 台詞も良く聞き取れる声が良い

口跡が良い というのか 

清々しい感じが 良く出ていました


いずれ 虎之介&壱太郎 の 「ぢいさんばあさん」を

見たいなぁ 

そんなこんなで 

明るくて 愛嬌があって 楽しく芝居をする虎之介君が私の注目株なんですが

何か大役をしてくれないかなぁ と 

思っていたところ

 


出ました 主役❗️

待ってました❗️



近年 3月の南座で定着している

三月花形歌舞伎 で 

『伊勢音頭恋寝刃』の 福岡貢役に 抜擢されました


コレは楽しみです


25年は福岡貢で 満足ですが


今後も壱太郎さんも出演するから 

26年は 『曽根崎心中』で 

壱太郎のお初 虎之介の徳兵衛


27年は 

恋飛脚大和往来の

封印切 & 新口村

では

壱太郎の遊女梅川 虎之介の亀屋忠兵衛 を見てみたい


28年は

廓文章の 伊左衛門とか


上方歌舞伎の 世話物の立役を 花形歌舞伎という場で色々やって勉強して欲しいな 

そういう期待に応えられる 

虎之介君26歳だと思います




ガンバレ 虎之介‼️