現在、プラハからウィーンに移動中のフリックスバス内で執筆中。バスの値段は数ヶ月前に予約して13€。移動時間は4時間半。今日はこの後、ウィーン国立歌劇場でR.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」。


プラハのドヴォルザークホールはすごく良かった。いままで訪れたホールの中で1番好きかも。客・オーケストラ・指揮者を含めて全体的な雰囲気が本当によかった。

まずは客層。若者は少なかったものの、紳士淑女は皆着飾っていた。これが小さな街プラハの上級な国民たちか。

オーケストラについて、弦・木管金管ともにN響程度にはキズがありつつも、本当にいい音が出ていた。弦楽器と木管・金管の響きのバランスがよく、個人的に理想的なアンサンブルのあり方を見出すことができた。音がよくまとまっていて感動した。


少し詳述しようか。

リハーサルでは、タンホイザー序曲とメンデルスゾーン4番が演奏された。タンホイザー序曲では明確に2点が修正され、他方メンデルスゾーンについては最後に少しだけニュアンスについて言及された程度だった。メンデルスゾーン4番でビシュコフは、全体を通してかなりゆっくりめのテンポが維持しつつも、しばしばオケを追い込み、緩急をつけ、局所的に効果的な表現がかなり散りばめられていた。おもしろかった。

本番は、その2曲に加えて、マーラー「亡き子をしのぶ歌」。FLEUR BARRON(メゾ)は、第一曲では安定していたものの、第二曲では低音が若干不安定に。第三曲目では、イングリッシュホルンにリードされながら美しい音色を保っていた。第四曲目以降は、声量がオケに負けることがありつつも、まあただのリハ不足でしょう。マーラーの歌曲は美しいね。


今回は学生チケットで100チェコ・コルナ(1CZK=7.5円in2026年2月)、安い!

学生チケットは、ISICカード(国際学生証)の発行が条件で、チケットオフィスで購入した。ISICカードは日本で3000円くらいでオンライン上作れる。プラハの観光地で学割を適応するにはこのカードが必要。国内外問わず大学に在学していれば、ISICカードを作れる。

席の割り当て方法がおもしろかった。本公演は7時半開演で、学生チケット保有者は開演時間の7時半にバルコニー席の入り口に集合することが求められた。そして、学生を除いたすべての観客が着席した後に、学生は空いている席に自由に座ることが許可された。学生券保有者は全員で10人弱だった。特定の座席に座ることを指示されるわけでもなく、「はい、では、いまから空いてる席に自由にどうぞ〜」って感じで。

ちなみに、ISICカードを持っていない場合でも、under30歳は30%オフでチケットを購入できる。



もう一点。なにが1番よかったかというと、演奏後の拍手。観客は演奏に対して惜しみなく拍手を送る。惜しみなく、ね。最後はビシュコフがオケに「では行きましょう」と目配りして、指揮者と団員がみな一斉に退室するのだが、観客はあれだけ惜しみなく拍手を送っていた割に、潔く拍手をやめる。そう、我が国の公演のように一部の観客が拍手を継続して、指揮者を無理やり引っ張りだすような雰囲気がないのだ。もちろん、引っ張り出してまで賛辞を送りたくなるような演奏はある。まあ言いたいことは、伝わる人には伝わるだろう。やはり、すべての公演で指揮者を舞台袖から引っ張り出すことは、日本クラシックファンの「ねちっこさ」の象徴であり、やや受け入れ難いと改めて思った。


ドヴォルザークホール本当にいい雰囲気だった。

まあこんなところかな。