こんにちは。

 

採用の業務に就いていた数年前、既に履歴書「性別欄」をどうするかという議論が持ち上がっていました。


⚫︎履歴書の性別をどうするか

当時は「男・女」どちらかに印を付ける方法が一般的でしたが、他に「回答しない」や「その他」の選択肢を加える案がありました。


また「性別欄」自体を廃止する案なども、議論した記憶があります。


その時は、時期尚早ということで、余り議論は深まらず、従来どおり「男・女」で行くことになりました。

 

ただ、「性の多様性」を尊重するという考え方は、その時既に、職場の人権研修などの場で、一定理解が深まっていたと思っています。


今回、いわゆる「LGBT理解増進法」が成立したのを受けて、この「性別欄」の取り扱いを改めて検討するところが増えてくると思われます。


⚫︎参加になる先行事例

法には、「指針」を策定するとありますので、そのなかで示されることになるかもしれませんが、先行している自治体の例を見ると参考になります。

 

以前、このブログで紹介した埼玉県では、条例に基づく指針のなかで、2つを例示しています。


例1:「女性・男性・( )・回答なし」

記入は任意です。

例2:「女性・男性」

〇〇の理由により、法令上の性別を記入して下さい。


「例1」の( )には、自分の「性的指向・性自認」について記入するのでしょうか。


また、「例2」の「理由」をどこまで認めるかは難しいところがありますが、「正当な理由」がない限りは、適当でないということになりそうです。


基本的には、「例1」が標準となるのでしょうか。そのときでも、「男・女」が、これまでとは逆転しているのはなぜでしょうか。


ちなみに、厚労省の「履歴書」様式例では、既に2021年からいち早く、「性別欄」は「任意記載」に変更されています。


社会の実態は、法よりかなり先を行っているようで、これからの動きにも注目していきたいですね。



今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。