こんにちは。


前回は今年度の最低賃金に関して、全体的に気付いたことをまとめましたが、今回は私が住む「関西地域版」です。

関西は「関西広域連合」に代表される府県間の広域連携が進んでいて「関西は一つ」と言われるようにまとまっているかに見えます。


その反面、個性的な大都市が存在することから「関西は一つひとつ」とそのバラバラ感も目立つ「けったいな地域」です。


今回まとまった最低賃金を見るとそうした複雑な地域事情が見えてきそうです。


【今年度の最低賃金額・引上げ額(目安額)】

▶︎滋賀:927円・31円(31円)

▶︎京都:968円・31円(31円)

▶︎大阪:1023円・31円(31円)

▶︎兵庫:960円・32円(31円)

▶︎奈良:896円・30円(30円)

▶︎和歌山:889円・30円(30円)


兵庫以外は「目安」どおりの引上げとなりましたが、兵庫が「1円上乗せ」したのは「大阪、京都への労働力流失を防ぐため」と報道されています。


神戸・大阪・京都間は30分から1時間で行き来できる同じ経済圏でありながら、60円程度の差が生じているからです。


これを1か月に換算すると約1万円の無視できない「差」となり、兵庫の労使が一致して「1円上乗せ」に同意したのもよく理解できます。


ライバル意識、むき出しですね。


隣接府県の「差」は他府県間では更に顕著です。


奈良を中心にしてみると、

・大阪とは、127円

・京都とは、72円

・兵庫とは、64円

という大きな「差」が生じています。


また、和歌山と大阪との間では、134円と更に大きな「差」となります。


これは、首都圏の東京、神奈川、千葉、埼玉の間の87〜88円と比べても大きくなっています。


住んでいる者が感じている以上に「関西経済の中心は大阪」であることを示しているとも言えます。


2025年に関西で開催される万博が「大阪・関西万博」とされているのもそうした事情なのです。


ただ、大阪がそれを全面に出せば出すほど、他府県が反発してしまうという笑えない状況もあり、関西は一筋縄ではいかない複雑系地域なのです。


さて今回初めて大阪で1000円を超えました。


私が学生だった頃のアルバイト料は500円くらいでしたので、隔世の感はありますが、それでもまだ物価上昇には追いついていません。


来年度以降の動向に注目です。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。


夏だ!ビールだ!take27


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