こんにちは。


年金の繰り下げが75歳まで延長されたことによって、年金関係の記事で繰り下げを紹介する内容が増えてきました。


どれを読んでも書いてあることはスッと入ってくるのですが、読んだ後、それで結局どうすればいいのか、その答えが出ていないのに気が付きます。


要するに、いろんな「要素」がからんでくるので、一概には言えないということなのです。


なかでも、「加給年金」は見落としやすい「要素」になっています。


ざっとおさらいすると、「厚生年金」の被保険者が65歳になった時点で配偶者や子どもがいる場合に支給される「家族手当」のような年金です。


一定の要件はありますが、年額39万円ほどになりますので、もらわない手はありません。


配偶者が65歳になるまで受給できますので、2人の年齢差があればあるほど受給総額は増えることになります。


注意しなければならないのが、65歳になって「厚生年金」の繰り下げを選択するとこの「加給年金」はもらえないことです。


「加給年金」と「厚生年金」に連動する年金ですので、当たり前と言えば当たり前ですが、注意深く読まないとそこまで頭が回りません。


なお、配偶者が65歳になって「加給年金」を打ち切られると、配偶者の国民年金に「振替加算」が付きますが、これは国民年金と連動します。


結局、

・繰り下げで得られるメリット と

・加給年金で得られるメリット

の双方をてんびんにかけることになります。


こうしたことから、

・厚生年金:繰り下げせず

・国民年金:繰り下げ

という「第3の選択肢」が出てきます。


65歳以降一定の収入が見込める人は、この「選択肢」が得になる場合がありそうです。


とにかく試算しないと分からない日本の年金。

新しいツール「公的年金シミュレーター」ができましたが、さすがにここまではムリでしょうね。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。



夏だ!ビールだ!take16


コースターシリーズ:ラーツヘーレン(ハンブルク)