こんにちは。


職場で人事労務で困った時に、まず相談するのは直属の上司、それでダメなら会社の総務担当、それでもダメなら社労士など専門家になると思います。


しかし上司はほとんど分からない、総務担当ももう一つ頼りないことが多いのではないでしょうか。


上司になった人が人事労務に通じているとは限りませんし、むしろそうでない人の方が管理職になる場合が多々あるという日本特有の事情があります。


問題の内容によってどの段階で解決するかはまちまちですが、日常的なこと(労働時間、年休、時間外勤務など)は身近な範囲で解決したいものです。


⚫︎部下持ちの人のための本位

そうした普段の仕事でこれくらいは知っておきたいなあと思うような内容をまとめた本があります。


安西愈先生「部下をもつ人のための人事・労務の法律(第6版)」(日経文庫)です。


安西先生については社労士に関係する人はよくご存知と思いますが、専門家向けから本書のように現場の担当者向けまで幅広く著書を出されています。


この本も新しく部下を持った人が分かっていないと困るようなことや、つい忘れてしまいそうなことまで、丁寧に分かりやすく解説してくれています。


せめてこれくらいはという感じでしょうか。


また、社労士試験では学習しなかったような、民法や会社法の基礎知識も含めて説明されているのも役に立ちます。


⚫︎人事労務担当のための本

安西先生の本では、同じ日経文庫から出ている「人事の法律常識(第9版)」もあります。


こちらは、どちらかというと、会社の人事労務担当者向けで、労基法や労契法の法律解釈や運用を中心とした内容になります。


関連の判例や通達も多く掲載されていて、入門書としてもハンドブックとしても重宝しそうです。


私自身、モヤモヤしていた労働者からの労働契約の解約申入れに関する民法と労基法の関係が、この本でスッキリした気がしています。


分厚い専門書は苦手という人には、オススメの2冊かもしれません。


これだけで片付いたら、社労士や弁護士は要らないということになりますが、現実はもっと複雑で、そういうことにはなりません。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。



3行コラム・ドイツ百景(第48景)

🇩🇪 ハンブルク Hamburg

「初めてドイツに足を踏み入れたのがこの港町でした。落ち着いた風情のある中心部と、活気のある港周辺部のコントラストが魅力です」