こんにちは。


今年は在宅勤務(テレワーク)が普及し、自宅で仕事をする機会が増えた人も多かったと思います。


そこで明らかになってきたのは、日本では予想以上に自分だけで仕事に集中できるスペースを持たない人が多いことでした。


居室の一部に机を置いてそこで仕事をする人、リビングのテーブルでオンライン会議に参加する人、自宅に場所を確保できずカフェに行く人など、いろいろ苦心している実態が見えてきました。


以前ブログで触れたNHKラジオ「実践ビジネス英語」では、今月後半のテーマがまさに在宅勤務でした。

ここでは、Working from home と訳しています。


そこで「個人専用の部屋」(書斎、仕事部屋、隠れ家)の呼び方を紹介しています。


男性用は、den とか、man cave、女性用は、she

shed と言うようです。


私はこの言い方を初めて知りましたが、男女それぞれの呼び方があるということは、海外にはそうした実態があるということだと思います。


日本の住宅事情では、各自が、denやshe shed を持つのは難しいかもしれません。いくら役所や会社が旗を振っても、在宅勤務が普及しにくい理由はやはりここにあるように思います。


さて、社労士「試験にでる用語」の第10回です。


No.10  「認可、許可、承認、確認、登録」


・前回は、労働者や被保険者など行政庁に「手続きをする側」に着目して、申請、請求、申出、届出についてその違いをまとめましたが、今回は、その反対に、「手続きを受け付ける側」に着目したいと思います。


・主なものとして、「許可」「認可」「承認」「確認」「登録」などを挙げることができます。以下、「法律学小事典」(有斐閣)を参考にしてその定義を見ていきます。


「許可」は、法令によって一般的に禁止されている行為を行政庁が特定の場合に解除し、適法にその行為をすることができるようにする行為です。


・社労士の世界では、職業紹介事業の許可、労働者派遣業務の許可、介護保険施設の許可などがこれに該当します。


「認可」は、行政庁が第三者の行為を補充してその法律上の効力を完成させる行為です。全国健康保険協会の事業計画の認可、厚生年金の任意単独被保険者の認可などがこれに該当します。


「承認」は、行政庁が一定の事実を認め、同意の意思表示を行う行為です。国民年金の保険料追納の承認、厚生年金の一括適用事業所の承認などがこれに該当します。


「確認」は、行政庁が事実又は法律関係の存否を確定する行為です。被保険者資格の得喪の確認などがこれに該当します。


「登録」は、一定の法律事実又は法律関係を行政庁等に備える公簿に記載する行為です。社労士の登録などがこれに該当します。


・こうして整理すると、それぞれの行為の持つ重みによって、重い方から、許可>認可>承認>確認>登録の順番になることがわかります.


・この他にも、指定、認定、裁定、決定などがあり、余り深入りすると訳がわからなくなりそうです。


・あとは個別のケースに応じて学習していくしかありません。


・こうして、手続きする方と、その相手方を意識し、現場を想像しながら学習すると、理解を深めるには効率的かもしれませんね。


10回にわたってこのシリーズを続けてきましたが、年末を控えてここでひと区切りとし、また、改めて違った角度から展開したいと思います。


ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。


次回からも社労士関連のテーマについて綴りたいと思います。


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〈今日の旅の1枚・公共交通機関編〉


2013年7月 ハイデルベルク

「歴史ある街に派手な色彩がよく似合っています」