まだ就職活動が終わっていないのに、
就職活動の勉強会のつながりで、
なぜか、他の勉強会の祝賀会に参加することになった。
本来ならめんどくさいので参加しないところだけど、
息抜きをかねて参加することにした。
会場はいつも勉強会で使用している会議室。
会場に着いてみると、自分の知らない人ばかり。
いつも使用してるのに初めて来たような感じがした。
女子大の学生を教えている勉強会だったので、
会場の9割が女性だった。
そのような女子大生に教えている方は
就職活動の本 を出したり、新聞などで
就職活動の連載をもつなど業界では有名な方。
あと1割は男性会社員。
その勉強会のOBなのわからないけど、
女子大生を目当てに集まってきたとしか思えない。
とても生き生き女子学生に声をかけていたけど、
彼女たちを見ると、少し迷惑そうにも見えた。
その中でも張り切っている男性社員が
なぜか僕に声をかけてきた。
「君、A食品内定なの？」
「そうですけど」
「でもなんで仮なの？」
会場に着くとプレートを渡され、
内定先を書くように言われ、スーツにつけていた。
まだ就職活動を終えていなかったので、
「A食品（仮）」と書いていた。
「まだ、就職活動 、続けているんですよ。」
「そうなんだ。人事に松本っている？」
「知ってますけど。知り合いなんですか？」
「昔の友達でよく悪さをしていたんだよね。」
「そうなんですか。世間は狭いですね」
「あいつの話を聞いているとうらやましいくらい面白いから、もう決めちゃえば？」
「はい・・・」
かなり強引な人で
相手にしゃべらせないぐらいの勢いで話しかけてくる。
僕の苦手なタイプ。
「トイレに行ってもいいですか」
と言ってその場を去る。
あとから別のOBの方からお話を聞くと、
電力会社に勤めていて、
その地区のトップセールスマンらしかった。
昔は暴走族の総長で、
かなり悪いことをしていたという噂も。
さっき言っていた悪さをしていたとは本当に悪いんだろう。
そのお友達が内定先の人事部に。
もし、内定を断ったら大変なことになるかもしれない。
何でも１つのことを極めた人は、どんなことでも頑張れる。
暴走族でトップになるのにも努力したはず。
１つのことを極めた人は輝きが違う。
現実はオンリー1ではなく、ナンバー１なのかもしれない。
体育会が好まれるのも言うまでもない。
このような祝賀会の場合、
どこの会社に内定を貰っているかで人気が決まる。
大手広告代理店のようなマスコミ関係に決まった人の
まわりには人が群がり、「すごい」ばかりが聞こえてくれる。
１番人気があったのはアナウンサー内定者。
とてもかわいらしく、すでにテレビで出演してそうだった。
ただ、ノリがそれほどよくなく、とても大人しい。
祝賀会のなのにリクルートスーツで着ていた。
アナウンサーではないけど皆藤愛子に似ている。
そんな彼女には当たり前のように男性陣が群がる。
僕はあまり興味がないので、
気にせず、マイペースに食事をしていた。
すると、先ほどの女性が声をかけてきた。
「おいしいですか？」
「おいしいですよ。アナウンサーに内定したんですね。」
「まぐれで。アナウンサーの教室にも通っていなかったし」
「それで受かるなんてすごいですね。そういえば、1年目は地方に飛ばされてしまうんですよね？」
「そうみたいです。希望は九州ですかね。行ったことがないので。」
「暖かくていいですね。もし、東京に戻ってきたらその時は見ますよ」
「戻ってこれるように頑張りますね」
息抜きはできたけど、就職活動終えた人たちばかりで、
「羨ましい気持ち」と「焦り」が出てきた。
でも、僕はこの人たちには負けないと思い、気を引き締めた。
【教訓】
１つのことを極めた人は強い。自分しかできないものがあれば、例えささやかなことでもアピールしよう。