広告代理店の面接。


あいにく、面接当日は雨。



いつも勉強会を開いている赤坂駅近くのホテルで面接。


こんな機会ではないと絶対に来られない。




受験会場に着くと、10個のブースがあり、


すでに面接が行われていた。




僕はこの会社に通過できたのが


とても不思議に思っていた。




なぜなら、エントリーシート で


あなたの一番お気に入りの写真」という


課題に対して「証明写真」を貼っていたからだ。




エントリーシートの中に証明写真が2枚。


こんなエントリーシートを出している学生はいないだろう。




普通なら、サークルや部活、


友達と遊んでいる写真など貼るのだろうけど、


僕にはそんな写真なんてなかった。


このような課題が出されるたびにごまかしてきた。





そして、何度もごまかしているうちに疲れてしまった。





バスケットボールが得意なので隣の家のバスケットゴールで


シュートを打っているところを撮影してもらい、


エントリーシートを提出したこともある。




サークルの写真もあったけど、


それほど語れるエピソードがないので貼らなかった。


面白い写真も大切だけど、そのエピソードが売りになるのかも大切だ。





あくまで話すきっかけに過ぎない。





人をひきつけるにはいろいろな方法がある。


一番簡単なのが広告と同じように「タレント」を利用すること。


有名人をキャッチにして見てもらう。




例えば、アメリカ大統領選挙の演説で


オバマ議員と握手している写真が貼られてあれば、


面接官は聞きたくてたらまらいだろう。





人事の人に言いたかった。





世の中には写真が嫌いな人もいることを。


思い出は写真ではなく、心の中にしまっておくものだ。


自己紹介書のようなエントリーシートは


写真に限定せず、イラストなど自由にしてほしい。




自由は自由で難しいけれど、自分で目標を決めれば簡単だ。


「A4サイズ1枚程度におさめて、イラストを1つぐらい書いてみよう」





前の人の面接を見ていると、


面接官はエントリーシートを元に話している。





「次の方どうぞ」





ドキドキしながらブースに入る。


案の定、面接で一番最初に聞かれたのが写真のことだった。




「何で証明写真なの?」


「それには理由がありまして。その写真を貼った履歴書は全部通過しており、幸運な写真なんです。こうやって面接が受けられているのはこの写真のおかげかもしれません。エントリーシートに証明写真を貼ったのは私ぐらいではないでしょうか?」


「確かにそうだけど、つまんらないよね」




面接官の言い方が嫌味っぽく聞こえたが、


「確かにその通りだ」と自分に言い聞かせる。





「そうですか。今後の参考にさせて頂きます」




お互い、会話も広がらないことを察知して、


面接官が次の質問をする。




「ところで、広告代理店を志望した理由は」


「世の中に素晴らしい商品があるのに知られていないという理由だけで使用されないのが残念に思うからです。自分が広告を通じてそんな商品のサポートをしていきたいと考えております」


「じゃあ、どのようにサポートするのかな?」




この頃、僕は何度も同じことを繰り返して飽きていた。


自己分析をして思ったことが、自分は飽きやすい。


いつもと違うアイデアを発言することにした。




「例えば、youtubeを活かしたプロモーションです。私は著作権の問題を除けば、youtubeは1日に1億PV見られており素晴らしい媒体だと考えております。そこで、担当商品のyoutube限定の短編ムービーを作成し、口コミ効果を狙います。例えば、書籍ならその書籍の一部を先行で映像化し、お得感を出していきたいです。CMより製作するのが安いので、かなりコストパフォーマンスがよいかと思います」


「確かにおもしろいアイデアだね。まだ、youtubeを活かしたプロモーションは1社しか知らないし。」


「そうですよね」


「でも、僕は営業なんだけど、営業的に考えると、手間がかかり、あまり売り上げにはつながらなさそうだけどね。」


「そこまでは考えておりませんでした。もし、入社して実施できるのであれば、新規のクラインアントを探してでも、実施したいと考えております。」


「それは頼もしいね、期待しているよ。」




企画の話が終わるころ、最初の冷めた空気はなくなっていた。


この時、よくない癖だけど合格を確信していた。




自分のアイデアで興味をひかせて、


自分自身に興味をもたせる、これが僕の必勝パターン。




アイデアのよいところは、世界に1つだけしかないこと。


自分が考えたアイデアは世の中に出ていない限り、


世界に1つしかない。つまり、他の人と差別化ができる。




面接官も朝から面接をして、


学生から同じようなことを聞かせられれば飽きてしまう。


僕は常に面接官を楽しませることを考えてきた。


それが「面白いアイデアを披露すること」だった。




よく朝の面接が通過しやすいと言われるが、


それは面接官が新鮮な気持ちで


聞いているからではないだろうか?




逆に夕方の面接は落ちやすかったりする。





でも、どんな状況でも


最高のパフォーマンスをしなければならない。





予想通り、この面接は通過してた。





【教訓】


あなたが体験したことは、他の人に体験できません。アイデアは差別化できるので志望動機には是非ともアイデア(ビジネス案)を入れてみましょう。


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