愛知県議会 2月議会 常任委員会 振興環境委員会(環境)一般質問報告、続いては食品廃棄物不正転売について質問をしました。
この問題は、今年の1月にカレーチェーン大手「Coco 壱番屋」を運営する壱番屋から廃棄処分を依頼された冷凍ビーフカツを産廃業者ダイコーが横流しをしていた、という事実に端を発したものです。
産廃業者ダイコーは1996年6月~8月に愛知県から産業廃棄物の運搬業と中間処理業の許可を取得しています。
今回の質問で、県の責任とチェックの甘さ、ずさんな体制であることなどについて指摘をして、問題の認識や対応等質問をしました。
食品廃棄物不正転売の問題で3月4日に、日本共産党参議院議員市田忠義さんが愛知県に聞き取り調査に入り、3月10日の参議院環境委員会のなかで、市田さんがこの問題について質問をしていました。
(写真は、市田さんが愛知県へ調査に入った時に、議員団控室で撮った写真です。)
今度は、この問題を県議会でも取り上げて質問をしました。
質問内容を掲載します。
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廃棄カツ横流しに端を発した食品廃棄物の不正転売問題について質問をします。
1月14日付の中日新聞によりますと、壱番屋から1月12日に県に通報があり発覚したと報道されています。産廃業者ダイコーは1996年6月~8月に愛知県から産業廃棄物の運搬業と中間処理業の許可を取得しています。
大村知事は18日の定例記者会見で、廃棄物を横流しされた壱番屋に対しては、「被害者だが、日本を代表するカレー外食チェーンで社会的責任は重い。二度と起きないよう検証、反省してほしい」と発言したと報道されています。排出者の責任という点はもちろん第一に重要な問題です。しかし、産廃処理業者への県の監督責任については「悪意を持って書類を偽造されると見抜くのは難しい」と指摘しただけで、「県として責任がある。」という発言はなかったようです。ですが、今回の問題は許可を出した県の責任も大きく、愛知県にとって重大な問題であり、あってはならないことだと思います。
そこで、先ず県として、あってはならない今回起こった問題の重大性や県の責任に対する基本認識について、県の答弁を求めます。
大量廃棄物の廃棄物排出者としての「壱番屋」を監督するのも、ダイコーに許可を出したのも愛知県です。問題を犯すような業者に許可を与え、こうした重大問題が起きたことは、県民からの信頼を覆す重大な問題です。ですから、政府も全国的問題として重視して、環境省と農水省などが立ち入り検査や全国調査を行い、暫定的な再発防止案も作成して、本格的に対処している問題です。そういう問題として愛知県も位置づけ対応していく基本姿勢があるのかどうか、ここが大事な出発点だと思います。
次に、再発防止のためには、なぜこういう問題が起こったのか、なぜ未然に防ぐことはできなかったのか、ということも含め問題の「全容解明と原因の究明」が必要なことは言うまでもありません。
現在、全容解明の途中であるとは言え、かなりの部分が明らかになってきています。ダイコーが管理票を偽造した問題をはじめ、壱番屋など多くの食品関連会社の排出者としての責任を果たすために立ち入り検査しながら見逃した問題、壱番屋だけでなくかなりの広がりをもって食品関連会社の食品廃棄物が不正転売されているのではないかという問題、さらにこれらをチェックする法律の抜け道や、体制の不備など、多くの問題が指摘されています。これらの全体を究明し対策を講じていくことが必要だと考えます。
これらの点について、県としてどう考えていますか。答弁を求めます。
そもそも大量に食品廃棄物を排出する事業者の責任をきちんと管理監督することができていないことが問題です。
3月10日参議院環境員会でわが党の市田忠義参議院議員がこの問題について質問しています。冒頭でこの排出者責任をチェックできるように、環境大臣に一連の再生利用の工程全体をチェックできるように、省令でなく法律で明確にすべきと提起していますが、第一にこの点の改善が必要です。
次に、とくに愛知県の、県行政としてのチェック体制はどうであったのか、おたずねします。
愛知県は過去5年間、ダイコーに対して近隣住民から悪臭の苦情があったということで、立ち入り調査を行っています。2011年は3回、2012年、13年は1回ずつ、2014年はもっとも多く6回、悪臭などの苦情が一番多かったようです。2015年は2回と計13回もの立ち入り検査をおこなっているにもかかわらず、見逃されています。
2014年に悪臭の苦情を受け稲沢市の倉庫の立ち入り検査を実施した際、ダイコー側から、「廃棄物ではなく、肥料や飼料」と説明をされて、悪臭の改善を口頭で促すにとどめました。県の担当者からは「ダイコー側の説明を真に受けずに、綿密に確認すればよかった」との声も出ていると朝日新聞で報道されていました。
これらの事実は、県のチェック体制が、甘すぎたということを示しているのではないでしょうか。優良企業だから大丈夫という「企業性善説」ではいけないのではないでしょうか。とくに廃棄物のなかでも食品は県民の健康や命に直接関わる問題であり、県民の暮らしと環境、食の安全を守るという県民本位の立場から、厳しい検査をするべきではないでしょうか。答弁を求めます。
今回の問題は、ダイコーのように「中間処理業者」であると同時に、「登録再生利用業者」で事業を行っている場合、都道府県や国の機関の所管の違いによって、的確な指導や監督がなされていないところから、今回のような食品廃棄物の不正転売につながっている、と考えられます。
そこで、今後とりわけこうした業者に対しては特別なチェックが必要であると考えますがいかがでしょうか。答弁を求めます。
先の参議院環境委員会での市田質問でも提案していますが、「登録再生利用業」の登録審査を厳格に行うよう、ダイコーのような企業が優良企業として登録されないよう、こういう事態を二度と繰り返さないために、単なる書類上の審査でない厳格な、法改正も含めた抜本的な見直しが必要だと考えます。
愛知県だけでなく他の県でも起こる可能性のある問題です。そういうことも含めて全国の教訓にする必要があります。愛知県として、県民の命、食の安全の責任の重さを考えながら、行政のどこかに、節穴がなかったのかどうか、しっかりと反省して、議論するべきです。
そこで、伺います。愛知県として、今後、同じことがくりかえされないためにどういう風にがんばっていくのか、再発させない対策のために国に対しての要請も含めて、何をしていくのか、答弁を求めます。
食品廃棄物の不正転売の温床として、賞味期限が切れていない食品が大量に廃棄される問題があります。そこにはいわゆる「流通の三分の一」ルールというのがあって、賞味期限の三分の一を過ぎたものが廃棄されるという商習慣の見直しが必要であるという問題も、先の環境委員会質問で提起されています。
こうした点も含め、県民の食の安全が脅かされる事態が起こったという、事の重大さとずさんなチェック体制であったことをしっかりと認識して改善していくことが重要です。二度と同じことが起こらないためにも、制度の見直しや、人員体制なども含めた抜本的な対策を講じることが必要です。
愛知県として、県民の命、食の安全の責任の重さを考えながら、県民本位の立場に立ち、再発防止に真剣に取り組むことを強く要望して、私からの質問を終わります。
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以上、5つの点について質問をしました。最初に質問した、この問題に対する県の認識については、「県が許可を出した業者が、受託した廃棄物を不適切に扱ったことは、侵害であり重大な問題と認識している。」と答弁をしました。「県の責任」という言葉はありませんでしたが、「重大な問題」と認識していていることはわかりました。
二つ目の質問については、「重大な問題であると認識して、法に基づいて、事実確認等行い、確認できた段階で課題についてしっかりと対応をしていく」と答弁をしました。
3つ目の質問では、「食の安全が大事という認識はある。今後しっかりと考えていかないといけない。事実を把握したうえで今後の対応をどうするか考えていきたい。」と、厳しい検査が必要ということは言いませんでしたが、今後の対応を考えると言ったので、県がこれからどうしていくのか注目です。あらためて、念を押して厳しい検査が必要だということを強調しておきました。
4つ目の質問では、こういった業者に特別なチェックが必要ではないか?ということについて、「現在、関係機関と連携して情報交換をおこなっている。今後も連携して取り組んでいきます。必要な対応については、今後の方向性を出していきます。」と答弁しました。県が、今後どのような方向性を出して改善していくのか、問われます。
最後の国への要望については、「国からも情報提供を求められているところです。違反事実の確認をすすめて事実関係を踏まえて国への要望は検討していきます。」
・・・という答弁でした。現在進行形のまだ解決されていない問題ということもあり、明言は避けていましたが、県がこれからどう対応して、今後二度同じことが起こらないように何をしていくのかが注目されます。県の責任であることを自覚して、反省ししっかりと取り組んでもらいたい問題です。私たちも、県がこれからどうしていくのか注意して、見守っていきたいと思います。そして、改めて、また県の対応についても聞いていきたいと思います。