私がまだ小学校高学年の時の話です。せっかくの日曜日だから浜名湖パルパルへ行こうか、と突然父が言い出しました。時間は午後過ぎてます。東名高速道路を使い、両親+私+妹で浜名湖パルパルへ真っしぐらです。



到着して暫くは普通のジェットコースターやら空中ブランコに妹と乗ってたのですが、だんたん日が暮れてきました。



そんな時、遊園地のシメに私が選んだのは「歩いて行く形のお化け屋敷」でした。



妹は大の「お化け屋敷」嫌いなのに、無理矢理引き摺ってふたりで中に入りました。変だな?と思ったのは夕方だからか、他に子供の姿をひとりも見ませんでした。



中は暗く湿っていて、雑巾のような物が、私の顔に当たりました。私は怖さより「なんて汚い事をしてくれるんだ❗️このバカお化け屋敷は❗️」と激怒してました。実際「バカヤロー」と怒鳴ったかも知れません。妹は私の怒鳴り声で、ビビっていました。次はなぜか土管のような窮屈な路を、かがむような姿勢でしか進めれませんでした。


この「お化け屋敷」は、不思議な事に1体のお化けも出て来なくて、ひたすら空かすような感じでした。私は飽きたのですが、妹は全然終わらない不思議な「お化け屋敷」にビビってしまい「元の道へ戻ろうよ❗️」と言い出しました。さすがにそれはおかしいだろう❗️と妹に諭して、もうすぐ終わりそうな部屋に入ったら、全体が万華鏡のようにキラキラ✨した部屋で、私も妹もウットリとし

妹は「暫くここにいたい」と言った瞬間、ガタンという音と共に光は消えて、真っ暗な部屋に私と妹は、取り残されました。



感動してからの暗闇で、妹がパニック状態になり、ギャン泣きしました。さすがの展開に私もビビりましたが、姉の私がビビってて、どうなる、と次の部屋へ行ける道はないか、壁を押し続けましたが、どの壁もビクともしません。



さすがに私も少しだけ泣いてしまい「ここから永久に出られないかも知れない」と本気で思いました。その時、火事場の馬鹿力とやらで、ものすごい力で壁を押したら、何かが外れる音がして、私達は外に出られました。振り返ると、最後の壁には重そうな灯油缶の物が倒れていました。



係員はいませんでした。まだ泣いてる妹を見て、両親は「あんた達、長い間、お化け屋敷におったねー」と言われ、私は「故意の事故かな?」と両親に言いたかったけど、説明するのが面倒でやめました。



あれ以来「歩いて行くお化け屋敷」には2度と入ってはいません。