私が若い頃はインターネットなんかなくて

もちろんパソコンなんか誰でも持っているものではなかった

だから論文書いたりするときは医学部図書館で文献カードをめくって

それらしい10年以上前の論文を見つけるとコピーして

その引用文献をまた集めるんだからどんどんさかのぼって

何十年も前の論文を読んで研究するのよ

 

週に1回研究室に閉じこもって電子顕微鏡をやるんだけど

最初の1年は何の結果も出なくて心が折れそうだった

ついに解剖学の先生に泣きついたら

同じような研究をしている歯科大学の先生を紹介してくれて

見学に行ったら、研究のノウハウを惜しみなく教えてくれたのよ

そこからです。創傷治癒研究会で2年連続、最高優秀賞と賞金をもらって

医学博士号を取りました。

 

あの苦労を考えたら、論文書いたり、本を書いたりするのは楽なものです

 

さて昨日はC6H1206 → 2C3H6O3 + 2ATPと

C6H12O6 +6O2→6CO2+6H2O+38ATPの

話をしました。前者は嫌気的解糖、後者は好気的解糖

前者は細胞質で、後者はミトコンドリアでおこないます

前者はミトコンドリアを持たない原核生物が、後者は真核生物がおこないます

前者は無酸素運動のとき、後者は有酸素運動

前者は微生物でいえば乳酸発酵、後者は酵母発酵のときに酸素を通気したときのパスツール効果といいます

前者は主に白筋で、後者は赤筋で

前者はアウターマッスルで、後者はインナーマッスルで

前者はがん細胞のワールブルグ効果、後者は正常細胞

前者は寒いときの震え熱生産、後者は非震え熱生産

 

たった2つの化学式が書ければ医学・生物学のほとんどが説明できるのよ

どうすればがんにならないか、再発を防ぐか説明できるのよ

 

今日はここまで

 

鎌倉日本料理吟 に行ってきます