テロメアは染色体末端に存在していて、細胞分裂のたびにだんだん短くなります。このことにより細胞は分裂能を失って自然死アポトーシスを起こします。成人では25回分裂できたものが老人では10-15回の分裂になり、最後にはまったく分裂しなくなります。
しかし、人によっては80になっても20回近く分裂をすることもあるでしょうし、まだ若いのに20回しか分裂しない人もいるでしょう。人によって若さが異なることの原因かも知れません(なぐちゃんの仮説)。
また放射線や薬物、環境汚染によって全身の細胞のDNAが障害されると、細胞分裂は一時停止します。そのままでは死に至りますから、細胞はあわててDNAを修復し、細胞の分裂能を高めようとします。
その努力もむなしく分裂能が低いままなら短命でしょう。分裂能が高まりすぎれば長寿ということになります。このとき生まれたスーパー分裂細胞が癌です(なぐちゃんの仮説)。つまり癌は瀕死の細胞が何とか長生きしようと努力した結果なのではないでしょうか。
事実、多くの癌細胞ではテロメラーゼが活性化し,過度の分裂を行ってもテロメアの長さは安定しているそうです。不老長寿のためには生活習慣の改善によって細胞が障害を受けないようにすることが必要ですが、受けてしまった結果できてきた癌は、余り忌み嫌わないで、一生懸命がんばったんだねと自分の細胞をほめてやってください。(標準治療は必ず受けること)