九州和の会では、午前中に吉田綾霊談集をテキストとして、勉強会を実施致しております。
今回は、吉田綾霊談集p91に以下のような文章がありました。
「火鉢の火を見て下さい。火鉢の相が悪く、火が起きないのではありません。明るい一人一人が寄り合い、而も離れず、暖め合いして居る状態の時起こるのであります。さき程申しました“つかず離れず”とは、炭火がぴったりくっついたのでは駄目で、いくらか空気が入る隙間が無ければ起こりません。これは、つまりお互いにあまり干渉し合ってはならないと言う事ですが、さりとて「お前はお前で勝手にしなさい」では、これ又火は消えてしまいます。」
これに関して出された意見を紹介させていただきます。
「距離感が難しい。人間関係は全部同じ。」
「これができると、人間関係のわずらわしさがなくなる。子供には自分で判断させるようにしている。」
「これがうまくいったら世界中平和になる。」
一人で生きていける人間などこの世に存在しませんから、人は必ず、他人との交流の機会を持たなければなりません。
しかし、人はそれぞれにやるべきこと、価値観、生まれ持った素質などは異なり、一人として、同じ人間は存在しませんから、自分の考え方なり価値観なりを他人に強要することはできません。
例えば、子供を教育する場合はどうでしょうか。
子供は知識や経験のない、真っ白な状態で生まれてきますから、自分自身で物事を判断し、取捨選択することのできる段階までは、どうしても親や周囲の価値観で育てていく必要があります。
しかし、これも程度問題で、あまりにも自分自身の価値観を植え付けすぎると、子供の可能性を狭めたり、殺してしまう可能性もあるのではないかと思います。
分かりやすい例でいえば、親が安定した生活を手に入れ、幸せになってほしいという思いから、公務員になってほしいと思い、そのための勉強や習い事をさせたとしても、子供の方は、音楽の才能を持ち、音楽に関する仕事に携わっているときに、心に満足感を覚えるといった場合は、親がどれほどそれが子供の幸せにとって最も良い選択肢なのだと思い込んでいたとしても、いえ、思い込めば思い込むほど、子供は自分自身の純粋な欲求を抑え込むことになってしまいます。
かといって、真っ白な状態の子供に何も教育を施さなければ、当然のことながらまともに社会生活を送ることすらできなくなる可能性があります。
また、日本では、親孝行を美徳とする価値観があると思いますが、これも単純に、親孝行イコール正しいという事にはならない気がします。
もちろん、自分を育ててくれた親に対して、感謝すること、恩返しをすることは大切なことかもしれませんが、これもとらえ方を一歩間違えると間違った方向に進んでしまう可能性があると思います。
親は堕落した生活を送り、体調を崩すなどして子供の世話になり、しかも子供だから世話をするのは当然であるかのように思っている場合。
またさらに、子供は子供で、親を甲斐甲斐しく世話をすることが、素晴らしいのだという思いから、自分のなすべきことを放置してまでも、親に行き過ぎた世話を焼く場合。
このようにして共依存のような関係になるといったこともあるかと思います。
このような親と子の関係に限らず、夫と妻、兄弟、嫁と姑、上司と部下、師匠と弟子、友達、恋人、赤の他人、その他あらゆる人間関係において「適度な距離感」というものが要求されるのではないでしょうか。
家族は、一生のうちの多くの時間を共に過ごすことになりますから、当然のことながら、赤の他人に比べれば、距離が近くなる必要があると思いますが、例えば、これが、仕事に重きを置き過ぎて、家族の関係が疎遠になってしまえば、家族間の様々な問題を生じることに繋がってくるのではないでかと思います。
近すぎれば、依存、価値観の強要などに繋がり、遠すぎれば、人との交流から得られる心の満足感を得ることができなくなったり、社会性を身に付けたり、人の気持ちを察したり、思いやったりすることができなくなる、つまり、心の成長を遅らせてしまうことに繋がるのではないかと思います。
人との間に、適度な距離を保つことは、人間関係を円滑にするため、自分自身や自分が関わる人たちが成長するための一つの大切な要素ではないかと思います。
さらに、そういった判断の根底にあるもの、判断のよりどころとなるものは、人は誰一人として、同じ魂の持ち主はいないこと(そのために自分の価値観を人に強要できないこと)、人は一人で生きていくことなどできず、自分では、一人で生きているつもりでも、必ず、誰か他人の支えの元で生きていること(そのため、独善的にならずに人と協調していく必要があること)、こういった思想ではないでしょうか。
「近からず、遠からず、適度な距離を保つ」
この学習会を通して、出席者の方々が、現在抱えていらっしゃる問題を解決したり、人間的な成長をしていただくための気づきを得ていただけたらと思います。
また、そのような堅苦しいことではなく、単に、見えない世界のことに興味があり、学んでみたいなどということでも良いと思います。
午後には、精神統一会を実施致しておりますが、精神統一には、心を落ち着けたり、前向きにしたり、健康の増進に役立ったりといった様々な効果があるとされています。
また、その後、霊的能力者からアドバイスを頂ける霊査なども実施致しておりますので、関心をお持ちの方は、一度、和の会に足を運んでみられてはいかがでしょうか。
それでは、今後の予定をお知らせ致します。皆さまのご参加を心よりお待ち致しております。
今後の予定
■12月定例会
開催日:12月24日(第4日曜)
行事 :10:00~11:30 勉強会(吉田綾霊談集上)
13:00~14:00 精神統一会
14:00~16:00 本部公開月例講演会収録DVDの鑑賞会
タイトル:ヨーガと超能力と瞑想
講師:成瀬雅春先生
参加費:会員2000円 非会員2500円
会場 新光ビル2階 B
福岡市中央区天神4丁目4-24
TEL 092-761-7397
*会場には15分前に入って下さい(時間厳守)
■1月定例会
開催日:1月28日(第4日曜)
行事 :10:00~11:30 勉強会(吉田綾霊談集上)
13:00~14:00 精神統一会
14:00~16:00 本部公開月例講演会収録DVDの鑑賞会
タイトル:「古神道」と鎮魂行法
講師:辻明秀先生(山陰神道東海斎宮瑞穂神社権宮司)
参加費:会員2000円 非会員2500円
会場 新光ビル2階 B
福岡市中央区天神4丁目4-24
TEL 092-761-7397
*会場には15分前に入って下さい(時間厳守)

