最近、演劇界が厳しいという話を聞いた。
エンタメの幅が広がるにつれて
演劇の見る人が減っているそうだ。
演劇は見る人と見ない人がはっきり分かれるジャンルだが
軽い気持ちで見るにしては
チケットは決して安くない。
その上、コロナ後に
人件費やいろんなコストが上がったことで
チケット代も上げざるを得なくなり
更に新しい人が入りにくくなるという悪循環。
基本的に、演劇のチケット代は出演者で決まる。
有名な人が出ていれば高くなるし
無名な人の舞台は安い。
面白いから高くなるわけでもないし
つまらないから安くなるワケでもない。
難しいのは、映画みたいに
面白いと聞いて「じゃあ見に行こう」と
ならないことである。
チケットの枚数は決まってるし
面白い舞台は当然売り切れているのだ。
そうなると舞台初心者が見れる舞台は
人気のない舞台ということになり
初心者がフラリと観に行ったところで
結果として「舞台は面白くない」となってしまう。
つまり、初心者は
なかなか面白い舞台に出会えないのだ。
三谷幸喜の持論で
「面白い舞台は面白い映画より面白いが、
面白くない舞台は、面白くない映画より面白くない」
…というのがある。
これはまさにその通りで
一度、舞台の感動に出会ってしまったら
舞台の沼からなかなか抜け出せない。
同時に、クソつまんない舞台に出会ってしまった時は
ただ苦痛なだけの2時間でしかない…。
(つづく)