トイ・ストーリー4は、2週間足らずで
ディズニー/ピクサー作品歴代最速の40億円突破を
記録する大ヒットとなっている。
ネットの感想を見てみると
「トイ・ストーリー4 」の評価は
「絶賛」と「悲観」の真っ二つに分かれる。
僕は大人でないと理解出来ない部分は
あるだろうなぁ…と思ってはいたが
ここまで理解されないとは思わなかった。
正直、驚いた。
まず、当然「5」もあると思ってる人が多い事。
僕は「4」で物語は完結したと思っていたので
「5」という発想自体に違和感しかなかった。
(ボイスボックスを失うシーンなどは
その象徴だったと思うのだが
どうも理解されていないようだ)
監督のジョシュ・クーリーのインタビューを
読んだら、「5」の予定はなく
「ウッディの旅路は、ここで終わり」と
いうことだったので、
僕の感想も間違ってなかったようだ。
…とはいえ、ピクサーは
「過去を上回る物語がある場合は続編を作る」
という方針のため、絶対に「5」がないかと言えば
そうとも言い切れない。
では、「5」で語るべきテーマとは何か?
「1」のウッディは、バズの登場により嫉妬に苦しみながらも
持ち主への愛を描いた。
「2」は、いつか来る持ち主との別れを意識し葛藤しながら
それでも共に過ごすことを決意した。
「3」は、ついに訪れた持ち主との別れと、新しい持ち主との出会い。
「4」は、持ち主に対する役割を終えたおもちゃの未来。
「4」が過去の作品を否定しているという人も居たが
子供はいつまでも子供ではない。
親の気持ちなんて知らずに、いつか親元を離れていくもの。
過去を否定してるんじゃなくて
役割が変われば、置かれてる立場も変わるということなんだ。
ここは20代、30代では理解できないかも…と思った。
続編で、ネットの多くの人が期待してる仲間達との再会、
そしてアンディの子供との出会いだが
それって改めて語るべきテーマなのだろうか?
もう一度、ふりだしに戻るってこと?
それこそ「トイ・ストーリー」という作品が全く解ってない。
「トイ・ストーリー」は、常に未来に向かって進んできた。
もし続編があるとしたら、持ち主を持たないおもちゃでも、
子どもたちを楽しませることができると気付いたウッディの
新しい旅を描いてこそ「5」の意味がある。
物語の流れとして、アンディの子供やかつての仲間と
出会うことがあったにしても
それがテーマにはならない。
ピクサーが、落ちぶれて
「トイ・ストーリー」をやらないと立ち行かない
…くらいになったら
やぶれかぶれで「5」を作るかもしれないけどね。