東野圭吾の加賀恭一郎シリーズは
全部で10作あるのだが
「新参者」以降の3作は日本橋を舞台にしている。
「祈りの幕が下りる時」は
その日本橋編の完結編というべき作品である。
なぜ加賀が日本橋にいるのか
そして、母親の失踪の謎まで…
日本橋という場所を効果的に使った
ストーリー展開は
見事としかいいようがない。
絡み合った物語が気持ちいいくらい
見事に着地するラストは圧巻だが
同時に日本橋での役目が終わったことも意味して
淋しい気持ちにもなった。
「新参者」シリーズは今回で完結だが
それはあくまで、日本橋編が終わっただけで
加賀恭一郎シリーズはまだまだ続くのだと信じている。