コージィ城倉の漫画「チェイサー」は
架空の漫画家・海徳から見た手塚治虫の物語である。

マンガの神様と呼ばれ、
複数抱える連載マンガはどれも人気絶頂、
アニメも高視聴率だった手塚治虫だが
「チェイサー」5巻では
その手塚治虫の人気も下降線となり
落ちぶれていく様子を描いている。

「少年ジャンプ」も創刊され
手塚の描く少年漫画は
時代から取り残されていく。

大物であるがゆえにムゲにも扱えず
新連載をさせても全く人気が出ずに
すぐ打ち切りになるという繰り返し。
出版界の厄介者となってく様を丁寧に描いているのだ。

当時を知らない僕は
話としては聞いていたけど
改めて当時の状況がよく解った。

 

マンガファンにとって

「チェイサー」は、本当に大傑作である。


ただし、手塚ファンなら知っているように
このあと、手塚治虫は
「ブラックジャック」で
奇跡の大復活を果たすのである。

その話は6巻へと続くのだが
…ああ楽しみだなぁ。