三谷幸喜が「真田丸」以来、
1年ぶりに書いたドラマ。
杉田玄白と、前野良沢が
『解体新書』を翻訳した物語だ。
歴史に疎い僕は、杉田玄白は知ってるけど
前野良沢は聞いたことがない。
…というのも『解体新書』に
前野良沢の名前はクレジットされていないから。
…と、いかにも三谷幸喜の好きな歴史の裏舞台に
潜んでしまった人物の物語である。
そんな中、僕が注目してしまうのは
40代の3人の役者だ。
杉田玄白を演じたのは新納慎也。
杉田玄白はこの物語の中心である。
舞台経験は豊富で
三谷作品にも何作か出演しているが
映像でのこの役は大抜擢といってもいい。
そして、中川淳庵の村上新悟。
「真田丸」の直江兼続以来、
仕事の幅が広がって
映像でも度々見るようになった。
まだまだ引き出しはありそうだ。
更に、桂川甫周の迫田孝也。
「ザ・マジックアワー」のオーディション以来
「ステキな金縛り」、「清須会議」、
「酒と涙とジキルとハイド」と来て
「真田丸」では大きな役を任された。
(「酒と涙と~」では愛之助とも共演している)
最近、よく見るようになったが
もっと売れてもよさそう。
こんな脂の乗った40代3人の芝居を
受け止められるのも
片岡愛之助の受けの芝居があってこそ。
最も華のある片岡愛之助が
影に回ることで3人を引き立たせている。
とても見応えのあるいいドラマだった。