8月も終わりが近付き、少しずつ秋の気配を感じるようになりましたね。
今年の夏は酷暑過ぎました。
残暑も厳しいとの予報…。まだまだ暑さは続きますね!
それでも多肉ちゃんたちはちゃんと秋の気配を感じとっていますので、生育期の秋に向けて準備を進めていきましょう!
「より元気に美しく多肉植物を育てたい!!!」
そのために押さえるべきポイントはいくつかありますが、言うまでもなく、やはり用土の選択は重要ですね!
今回は用土についてお話をさせていただきます。
用土について悩まれている方は多いですよね。
「もっと良い用土はないか?」
皆さま熱心に勉強されていると思います。
市販の多肉植物用用土にもメーカーによって様々な配合のものがありますよね。
自分で配合してみようと本やネットで調べてみても、文献やサイトによって本当に様々な配合があり、どれが良いのかと頭を抱えてしまいますね。
私も試行錯誤の末に今の用土に落ち着きました。
良い用土を求めるならば、配合されるものの特性を心得ておくことが大事ですので、ひとつひとつの特性を今一度確認しておきましょう。
基本用土
〇赤玉土(あかだまつち)・・・火山灰土の赤土。弱酸性。通気性、保水性、保肥性に富んでいます。肥料分は含まれていません。
〇鹿沼土(かぬまつち)・・・栃木県鹿沼市産出の軽石の総称。酸性(Phを調整しているものもあります)。通気性、保水性に富んでいます。保肥性は低いです。肥料分は含まれていません。
〇日向土(ひゅうがつち)・・・火山砂礫。別名「ボラ土」。弱酸性。通気性、排水性に富んでいます。保水性、保肥性はほとんどありません。肥料分は含まれていません。
〇川砂(かわすな)・・・川の底や河川敷に積もっている砂。通気性、保水性に富んでいます。肥料分は含まれていません。
改良用土
〇バーミキュライト・・・鉱石を高温で焼成したもの。ほぼ中性。通気性、保水性、保肥性に富んでいます。非常に軽いです。
〇ピートモス・・・水苔類などが堆積して泥炭化したもの。酸性。通気性、保水性、保肥性に富んでいます。
〇パーライト・・・人口砂礫。中性。通気性、排水性に富んでいます。保水性、保肥性はあまり良くありません。非常に軽いです。
〇燻炭(くんたん)・・・もみ殻を炭化させたもの。アルカリ性。酸性土壌の中和に使用します。通気性、保水性に富んでいます。
〇腐葉土(ふようど)・・落葉樹を熟成させたもの。弱酸性。通気性、保水性、保肥性に富んでいます。有用微生物の働きを活性化して土質を改良します。
〇ゼオライト・・・多孔質の鉱物。通気性、保肥性に富んでいます。用土に混ぜると水の浄化に役立ちます。根腐れ防止のため鉢底に敷いてもよく、化粧砂の代わりにも活用できます。
市販の配合用土もメーカーが熟考してうまく配合されていると思います。
ただ、軽石分が多いと感じたり、用土が軽すぎたり重すぎたりと、私には少し不満がありました。
そのため、市販の配合用土を使用する際には、赤玉土を足すことで調整していました。
そのように市販の配合用土に+αをするのも手軽でおすすめです。
「自分で配合してみよう!」というのも大賛成です。
難しく考えることはありません。
ベースに基本用土を用い、必要な改良用土を混ぜていきましょう。
Phについては弱酸性が良いので、配合する用土の特性を考慮して調和してくださいね。
皆さまご存じのとおり、重要なのは「通気性」と「排水性」です。
水はけが悪い用土を使用していると、根腐れを起こしたり、蒸れやすくなってしまったりします。
しかし、水はけが良すぎるのも肥料分が流れていってしまうので、問題です。
つまりは、ある程度の保水性も必要ということです。
美しく育てるには肥料分が多過ぎず、少な過ぎずちょうどよいことが大事です。
色々な意見がありますが、私は腐葉土を混ぜることで緩やかに肥料分が回る用土が1番適していると思います。
簡単に作るのであれば、
“赤玉土2:鹿沼土2:川砂2:腐葉土1:燻炭1:ゼオライト1”
というのが私の中での基本です。
そこを少しアレンジしたものが、私の配合です。
一概に「この配合!」というのではなく、育てている種類・環境に合わせて調整することが望ましいと思います。
用土の選択も大事ですが、私は何より植え方にコツがいると思っています。
ある方が仰っていました。
「きちんと植わっていれば土は何でもいいのだよ。」
ここまで書いておいてあれですが、私はこの方の言葉を大事にしています。
用土は本当に何でもいいわけではありませんが、美しく育てるためには植え方も大事だということを、どうか皆さま心に留めておいてください。