最近、ふとしたきっかけで聴いた石川智晶さんの「アンインストール」が、頭から離れなくなっている。

 

今この年齢になって改めて歌詞を噛み締めながら聴くと、昔とは全く違う響き方をしてきて驚く。

 

イントロの、どこか不穏で、でも神聖な雰囲気を感じさせる独特のリズム。そこから一気に引き込まれるんだけど、何より歌詞の鋭さがすごい。「この星の無数の塵のひとつだと」とか「恐れを知らない戦士のように」とか、突き放すような冷たさと、どうしようもない切なさが同居していて、聴いていると胸の奥がざわざわする。

 

仕事をして、家事をして、淡々と毎日をこなしている自分。そんな日常の中で、ふと「自分という存在の代わりなんていくらでもいるんじゃないか」とか「今の自分を形作っているものを全部消去(アンインストール)したら、何が残るんだろう」なんて、柄にもないことを考えてしまったりして。

 

サビの、あの突き抜けるような高音と「アンインストール」というフレーズの連呼。

 

あそこを聴いていると、心の澱が削ぎ落とされるような、あるいは何か大切なものを突きつけられているような、不思議な高揚感がある。

 

キラキラした応援ソングもいいけれど、今の私には、こういう「世界の残酷さ」や「孤独」を真っ向から描き出す曲の方が、逆にリアルに響くし、救いになることもあるんだと思う。

 

夜、部屋の明かりを落としてイヤホンでじっくり聴いていると、曲の世界観に飲み込まれて、現実の細かい悩みなんてどうでもよくなってくる。

 

しばらくは、帰り道のプレイリストの常連になりそう。

この曲の持つ独特の重みを、今はただじっくりと味わっていたい。