セールスプロデュース 元・名証セントレックス上場 株式会社太陽商会(旧・株式会社NowLoading)など2社 破産手続き開始決定受ける 負債10億7400万円 |
「東京」 (株)太陽商会(旧商号:(株)NowLoading、資本金4000万円、登記面=渋谷区神宮前6-35-3、代表中川哲也氏)と(株)NL不動産(資本金5000万円、登記面=同所、同代表)は、5月7日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
申請代理人は中山祐樹弁護士(港区虎ノ門1-6-12、篠崎・進士法律事務所、電話03-3580-8551)。破産管財人は志甫治宣弁護士(東京都新宿区新宿1-8-5、三宅・今井・池田法律事務所、電話03-3356-5251)。債権届け出期間は6月11日までで、財産状況報告集会期日は9月7日午前10時30分。
(株)太陽商会は、2002年(平成14年)6月に設立。マーケティングモデルの構築や広告、パブリシティなどのメディア、イベントの企画運営などを総合的に支援し、売り上げや利益拡大のためのサービスを提供するセールスプロデュース事業を手がけていた。また、携帯電話向けにコンテンツやWebの企画・制作などを手がけ、設立後、わずか3年の2005年6月に名証セントレックスに上場。セールスプロデュース事業を成長エンジンと位置づけ、2007年3月期の年収入高は約18億6300万円を計上していた。
その後、急激な景気後退からクライアントの事業計画の延期や中止などが相次ぎ、セールスプロデュース事業が大幅に縮小していた。顧客に対して中国関連のプロデュース事業に注力したものの、事業の立ち上げが遅れたことで、2012年3月期の年収入高は約1600万円まで落ち込んでいた。2013年4月に株主が変更して以降、建設・不動産関連の新規事業を立ち上げ、水産加工業者の三光水産(株)(東京都中央区、現・太陽三光水産、2015年3月破産)を買収するなど事業領域を拡大していた。
2014年4月に現商号に変更していた一方で、太陽三光水産の買収について名古屋証券取引所より「合併等による実質的存続性の喪失」に係る猶予期間に入っていたほか、子会社が不動産物件の引渡不履行について訴訟を提起。さらに上場廃止を回避するために不適切な取引を行っていたことが判明し、金融商品取引法違反(偽計)の容疑で証券取引等監視委員会から強制捜査を受け、同年6月28日に上場廃止になっていた。
(株)NL不動産は、2006年(平成18年)5月に設立された不動産会社。(株)太陽商会の100%出資子会社として運営されていたが、連鎖する形となった。
負債は、(株)太陽商会が約6億5400万円、(株)NL不動産が約4億2000万円、2社合計で約10億7400万円。