4 Movements/Gustav Mahler

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 さて、アマゾンのmp3ダウンロード販売お買い得商品特集第二弾。

 今を時めくパーヴォ・ヤルヴィとフランクフルト放送響によるマーラーの4つの楽章である。

 ご存知の通り、マーラーには3つの独立した交響楽章を残した。『花の章』、『葬礼』、交響曲第十番として名高い『アダージョ』。本アルバムはこの三曲に加え、ブリテンが交響曲第三番の第二楽章を編曲した『野原の花々が私に語ること』を収録している。

 さて、演奏の方はどうかというと、大変素晴らしい。
 僕の思うパーヴォ・ヤルヴィの特徴と言えば、濁りがない響きと透明な音色にあると思う。だから、各パートの音と動きがはっきりとわかる。チェリビダッケほど徹底したものとは言えないけれども、見事。これだけオーケストラのバランスに注意を払いながらコントロールできる指揮者って、今どれだけいるのだろうか。パリ管やらドイツ・カンマーフィルハーモニーやら、一流のオケから引っ張りだこになる理由もうなづける。
 そこに生き生きとした躍動感が加わるのだ。情熱的に、情緒的に、様々な表情をよどみなく描き出していく。連綿と各楽想が紡ぎだされていく様が実に心地いい。
 あえて言わせてもらうと、少しスマートすぎる気がしないでもない。もっと心をえぐられ、かき乱されるようなものがマーラーの場合は欲しいんだが、これは欲張り。聞けばきっと感動すると思う。
 
 
 そういえば、今日のN響アワーは、ジンマンのマーラー交響曲第十番だそう。予習、復習をかねて、一枚いかがだろうか。