今日紹介するのは、The sixteenの歌うバッハミサ曲ロ短調です。


Bach Collection (Box)

¥2,506
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このCDを歌っているThe sixteenはイギリスの合唱団で、実力に定評のある大変人気の合唱団です。レパートリーはルネサンスからメシアンなどの現代曲までたいへん幅広いものとなっています。タリススコラーズと双璧をなしていると聞いたことがありますが、それは言い過ぎのような気がします。

ここを指揮しているハリー・クリストファーズはあの権威ある雑誌、「Gramophone」の表紙を飾り、この合唱団について特集がくまれていました。この合唱団がイギリスでどれだけの支持を得ているかわかると思います。CDも何枚出しているのかわからないくらいたくさんありますね。

さて、僕はこの合唱団の歌うマルタンのミサを聞いて以来すっかりファンとなり今日にいたるわけです。ここの合唱団は響くはそれほど高いとはいえないのですが、重すぎない重厚感あります。一番「かっこいい」演奏をする合唱団と思っていて、若い人が好きになりそうな気がします。


さて、そんなThe sixteenの歌う名曲、バッハのロ短調ミサ。正直いわせてもらうと期待はずれでした。期待しすぎている面も否めませんでしたが・・・確かに僕がこのCDと比較する演奏のレベルが高すぎるのも確かです。(僕のクラシックの中で一番好きな曲はこの曲なので、現在7枚ほど持っています。)


スピードは普通。少し早めといえるかもしれません。

僕が不満なのは、その普通すぎるところ。大胆な演出も特に感じられず、たんたんとした演奏が続いていくのです。これほどの実力を持った合唱団を率いておきながら、このような平坦な演奏とは・・・期待していただけに、がっかりです。あと、少し音が荒いところがあるような気もします。これはこの合唱団らしくありません。

と、ロ短調好きなだけに辛口コメントとなってしまいました。

しかし、僕の印象として、Credo以降は立ち直しているような気がします。今日改めて聞いてみるとそれほど悪くないようなきもして、いまいち評価がさだまらないところです。

ちなみに上で紹介しているのは、ロ短調、カンタータなど4枚組で3000円ちょいというお買い得盤です。まだThe sixteenの声と出会ったことのない人はぜひとも一枚どうでしょうか。