「初心に返る」(初心に戻る)に

似たニュアンスを持ち、

よく使われる格言に

「初心忘るべからず」

があります。

 

一般に、「初心忘るべからず」は、

「始めた頃(最初の頃)の

 純粋さ、志、意気込み、感動
 を忘れるな」

という意味に使われています。

 

つまり、「初心」は、

「純粋さ」「志」「意気込み」「感動」

を意味します。

 

この場合の「初心」は、

「初心に返れ」の「初心」と似ていて、

本人にとっては、

できるだけ覚えていたい、

「楽しいもの」「素敵なもの」です。

 

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また、

「初心忘るべからず」は、

「始めた頃(最初の頃)に持っていた

 謙虚さを忘れるな」

という意味で、

使われる場合もあります。

 

上達すると

人は天狗になって、

謙虚さを失いがちですが、

それでは、

それ以上の上達が見込めません。

 

「常に、自分は、

 まだまだ未熟だと思いなさい」

という戒めの意味で、

芸事系を中心によく使われています。

 

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ところが、

「初心忘るべからず」の本来の意味は、

先の2つとは、だいぶ違います。

 

「初心忘るべからず」は、元々、

能楽師である世阿弥が

自著『花鏡』の中で

紹介した言葉とされています。

 

「当流に万能一徳の一句あり。

初心忘るべからず」

 

世阿弥が『花鏡』の中で書いた

「初心忘るべからず」の「初心」は、

始めた頃の

「未熟な状態」「未熟な芸」、

それにまつわる経験

(失敗・屈辱・恥など)

を意味しています。

 

たとえ上達しても、

「初心」を常に忘れないよう

心がけることにより、

芸の向上を目指す姿勢を

保ち続けることができる

というのです、

 

この場合の「初心」とは、

その多くは、

「自分の未熟さ」に関わるもので、

思い出したくない、

忘れてしまいたい

「嫌なもの」「不愉快なもの」も

多いはずです。

 

それを

「忘るべからず」というのですから、

さすが1つの道を極めた人物

ならではの言葉。

是非、見習いたいものです。

 

 

【初心忘るべからず】

 

いいかい?

上達しても、

初心を忘れては

いけないよ!

(* ̄∀ ̄)ノ(゚∇゚*) ハーイ 

 

    ヽ(゚▽゚*) そうだ!

    参考にしたいので、

    先生の初心、

    教えて下さい!

 

(; ̄◇ ̄)/

実は、

かくかくしかじかで、

大失敗して、

ウンタラカンタラ

・・・・・

すごく

嫌なこと思い出した!

トラウマが。。。

(m;_ _)m ズーン

 

    ヾ(゚_゚;) 先生、

    思い出すの、

    つらい初心じゃなくて、

    楽しい初心でいいですよ~

 

┏(;Τ◇Τ)┓ガバ!

それじゃ、

駄目なんだよ。

初心忘るべからず。

芸の道はつらいね!

厳しいね!

 

 

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(作 ながれおとや)

【サラリーマン顔文字漫画劇場】

【59】初心忘るべからず

 

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