経営コンサルタント・中小企業診断士の長尾です。

 

 

一生懸命に頑張っているのだけども、なぜか結果が出ない。

 

 

普段はほどほどに頑張っているが、見てないところでサボったり、楽したりするが、それなりの結果を出す人。

 

 

「頑張り方」にも本当に色々あるなあと感じるこの頃です。

 

 

この仕事をしているともっとほかの「頑張り方」も見る機会があるのですが、私が重要だと思うのは頑張る量もさることながら頑張る角度(方向性や質)がより重要だと思うのです。

 

 

経営者や社員の多くは真面目で、なんとか業況を良くしようと頑張っています。

 

 

しかし、結果が出ないやり方で頑張っていると徒労に終わります。

 

 

魚のいない池で釣りをする、花が咲かない種に水をあげて花を期待することは、どんなに一生懸命に取組んでも結果が出ません。

 

 

考えや反省もなしにとにかくやり続けるのは、趣味の世界なら良いのですが経営では取り返しがつかない結果になります。

 

 

経済学の用語で「サンクコスト」という言葉があるのですが。「サンク」とは「埋没された」という意味で、すでに失ってしまったという意味で使われます。

 

 

既に沢山コストをかけたので、採算を合わせるために何とか頑張ってはみるものの、さらなるコストがかかり最終的には会社が行き詰ることがあります。

 

 

シャープの液晶事業もそうだったかもわかりません。

 

 

堺工場にお金をかけすぎたので回収しなければと思い続けて、台湾の企業に身売りする結果になったのは、サンクコストが引き起こす代表的な事例だと個人的には思うのです。

 

 

どんなにコストをかけても、どんなにその事業に思い入れがあっても結果が出ないと分かった時点で軌道修正しなければなりません。

 

 

最近、私が支援させていただきている企業様にもシャープとは規模は違えど根本的に同じ事象に陥っているケースがありました。

 

 

頑張る角度を経営者と共に修正していくことも私どものような職業の務めなのかもしれません。

 

作れば売れた時代とは異なり、頑張る量と角度(質)が適正でないと、思った通りの結果は得られない現代だなと改めて考えさせられました。

 

では、また次回です。

 

大阪の経営改善専門コンサルタント|(株)フラッグシップ経営