小学校最後の参観日もやっと迎えた卒業式も朝から長女は不機嫌でした。


結局、長女が本当は誰と遊びたかったのか、何をしたかったのか、伝えてくれることはありませんでした。


摂食障害を考える上で原因探しは意味がない、と言われます。

確かにそれはそうなのでしょう。

でもなかなかそこから離れることは難しい。

長女から奪ってしまったものを返してあげたかったけれど、間に合いませんでした。


卒業式で名前を呼ばれ「はい」としっかりした声で答えた長女を見て涙が止まりませんでした。


素敵な祝辞がありました。

要約すると「周りを変えるには自分が変わらなければならない」というものです。

長女の心に届いてほしい、そう願いました。

そして、私自身にも言われていることなのだ、と思いました。


式のあと、ワイワイと写真撮影が始まりましたが、長女は私の袖を掴み「帰ろう」と小さな声で繰り返していました。

長女が誰かに声をかけることはありませんでした。


この中に長女が苦しむほど一緒に遊びたい子がいる、そう思うと何とかしたい気持ちでいっぱいでしたが、長女は黙っているだけです。


いくつか流れの中で写真を取り、早々に学校をあとにしました。


切ない卒業式でした。