『シティーハンター』(日本、2024年)

 

を観た。

2020年代の新宿。

相棒・槇村と共に、行方不明の有名コスプレイヤー・くるみを捜索する冴羽リョウ。

人間が突然凶暴化する事件に巻き込まれ、槇村が命を落とすのだが・・・。

NETFLIX制作の同名コミック実写化映画。

 

原作は未読、アニメも未見で鑑賞。

※以下、ネタバレ含みますのでご注意ください。

 

 

 

鈴木亮平の肉体やアクション、銃さばきが見事で、それだけで一見の価値ありだなぁ。

ありがたや。

筋肉美の身体には惚れ惚れするし、

邦画では観たことがないくらい銃の使い方が鮮やか。

ジョン・ウィックばりのガンフーは見ていて胸がすく。

 

ただ、一本の映画作品として面白いかというと、

どうかなぁ。

 

人の死が随所で唐突で、駆け足な雰囲気はあるものの、テンポよくストーリーは進んでいく。

だけど、今作の中心となるくるみの掘り下げはなかったのが少し物足りない。

序盤から終盤まで物語を引っ張る人物なだけに、もう少し冴羽リョウとの交流があったら良かったなぁ。

 

くるみはファンがつくくらいの有名コスプレイヤーなのに、

トー横キッズになっているのもよく分からないし。

 

そして杉本哲太の裏切りからの退場もあっけなさすぎて

要素として必要なのかも謎だなぁ。

 

『シティーハンター』という作品自体が冴羽リョウという圧倒的主人公を輝かせることに重きを置いているんだろうから、

実写になると鈴木亮平スター映画になるのは自明なのかもなぁ。

 

あと、舞台は現代なんだけど、

冴羽リョウのモスグリーンニット+トレンチコートはいいとして、

森田望智さんの服がコスプレにしか見えない。あまりにも古臭すぎる。

 

ジーンズの上下セットが特に時代を感じる・・・。

ちょっとオーバーサイズな着こなしも80年代風・・・。

香の服もメイクも80年代90年代の空気感を纏いすぎていて、

実は鈴木亮平の肉体よりも森田さんの服にくぎ付けだった。

 

原作の質感を忠実に再現しているんだろうけど、

2020年代と1980年代のハイブリッド感がちょっと『ブレードランナー』的でもある。

 

森田さんといえば・・・

舞台挨拶のインタビューを観てびっくりしたんだけど、

森田さんの地声が高くて可愛らしい・・・。

今作も含め、これまで観た作品(『全裸監督』『妻、小学生になる』『作りたい女と食べたい女』)と声が全然違うことにびっくり。

すごい・・・。

 

 

とにもかくにも、

ゴールデンウィークに家で観るのにちょうどいいエンタメ作品。

 

エンディングの『Get Wild』は最高すぎる。